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Featureシリーズ: Life Upgrade

スマホのマイナンバーカードで、財布から出さずに済むのはどこまでか

財布から出さなくてよい場面は、確かに増えました。それでも、実物のカードを引き出しの奥にしまえる日は来ていません。

Modern-G 編集部約4分で読めます
二つ折りの財布の輪郭と、そこから半分だけ引き出されたカード、その横に立つスマートフォンの輪郭、抽象的なイラスト
イラスト:Modern-G

薬局の受付に置かれた顔認証付きカードリーダーの画面に、「スマートフォンを利用」というボタンが並ぶようになりました。厚生労働省によると、スマホをマイナ保険証として使えるのは2025年9月19日からで、準備の整った医療機関や薬局から順に広がっています。

そのスマホのマイナンバーカードに、2026年10月20日、Android版の新しい形が加わりました。名前は「Androidのマイナンバーカード」。2025年6月24日に始まった「iPhoneのマイナンバーカード」と、ようやく呼び名がそろいました。

では、カード本体はもう持ち歩かなくてよいのか。デジタル庁の答えははっきりしていて、案内のなかで繰り返し「必ず実物のマイナンバーカードもお持ちください」と書いています。

スマホで済む場面、カードが要る場面

デジタル庁の案内を場面ごとに並べると、次のようになります(2026年10月29日時点)。

場面iPhoneAndroid
マイナポータルへのログイン、医療費や薬の記録の確認○○
マイナポータルでのパスポート申請、給付金の申請、公金受取口座の登録○カードが必要
コンビニでの住民票の写しなどの取得○○
e-Taxでの申告書の送信○○
医療機関・薬局での受付(マイナ保険証)対応する施設のみ対応する施設のみ
店舗や窓口での本人確認・年齢確認相手の対応しだい相手の対応しだい(「機能限定」は不可)
運転免許証の代わり××

マイナ保険証として使うには、健康保険証の利用登録を先に済ませておきます。受付側にもスマホ用のリーダーが要り、対応する施設は厚生労働省の検索ページで確かめられます。マイナポータルの手続きでも、連携先のサイトの対応によっては実物のカードを求められることがある、と注記されています。

スマホのカードは、運転免許証の代わりにもなりません。免許証と一体化した「マイナ免許証」にしている人も、運転する日は実物のカードか運転免許証が必要です。

違いはOSより、中に入っているもの

Androidには、2023年5月から「スマホ用電子証明書搭載サービス」がありました。名前のとおり、入っていたのはカードの電子証明書です。ログインや電子署名はできても、氏名や年齢を対面で見せることはできませんでした。

新しいAndroid版は、これに「属性証明機能」を加え、Google ウォレットにカードとして表示できるようにしたものです。デジタル庁は、酒やたばこの販売時の年齢確認、会員登録やイベントでの本人確認、住民割引の住所確認などへの広がりを見込んでいます。iPhone版はApple ウォレットのカードとして、氏名などの情報連携や対面での提示にすでに対応しています。

スマホのマイナンバーカードの年表。2023年5月にAndroidの「スマホ用電子証明書搭載サービス」が始まり、2025年6月24日に「iPhoneのマイナンバーカード」が開始、2025年9月19日からスマホをマイナ保険証として使えるようになり(対応施設から順に拡大)、2026年10月20日に属性証明機能を加えた「Androidのマイナンバーカード」が加わった。
Android版の新しい形は2026年10月20日からModern-G作図

ただし、Androidでは端末の仕様によって、属性証明が使えない「機能限定」のカードになる機種があります。ログイン、コンビニ交付、マイナ保険証、署名は通常版と同じように使えますが、対面での提示や氏名などの情報連携はできません。どちらかは、マイナアプリの「カード」画面かGoogle ウォレットの表示でわかります。

対応条件は、iPhoneがiPhone XS以降でiOS 18.5以上、Androidは「Android 12以上で最新のセキュリティパッチを適用した対応機種」です。

旧サービスを使っていた人は、そのままでも、これまで使えた場面では変わらず使えます。最新のマイナアプリからアップデートでき、設定済みの2つのパスワードはそのまま引き継がれます(名称だけ変わります)。

機種変更、紛失、更新のとき

スマホに入れられるカードは1人1台までです。新しいスマホに追加すると、前のスマホでは使えなくなります。

  • 機種変更・売却のとき:手放す前に、古いスマホからカードを削除します。新旧どちらもインターネットにつながっていれば、新しいスマホに追加する操作だけで済みます。19時30分以降に削除した場合、新しいスマホへの追加は翌朝8時以降です。
  • 古いスマホがもう手元にないとき:家族などの別のスマホと実物のカードを使って削除します。それもできなければ、マイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)で一時利用停止を頼みます。
  • スマホをなくしたとき:同じフリーダイヤル(24時間365日)で一時利用停止をします。iPhoneは「探す」で紛失としてマークしても止められます。見つからなければ、別のスマホと実物のカードで削除します。
  • 住所や氏名の変更、カードや電子証明書の更新のとき:スマホのカードは使えなくなります。先に実物のカードの手続きを済ませ、そのあとマイナアプリから利用を再開します。

並べてみると、どの手順も最後は実物のカードを読み取るところに戻ってきます。追加にも再開にも、カードと、券面事項入力補助用暗証番号(数字4桁)、署名用パスワード(英数字6〜16文字)が要ります。スマホのカードは、本体のカードを鍵にして作られた写しのような存在です。実物のカードをなくして廃止の手続きをすると、スマホのカードも連動して使えなくなります。

暗証番号とパスワードを両方とも忘れてしまったときは、住民票のある市区町村の窓口でリセットします。手続きの細部は機種やアプリの版で変わるため、迷ったらデジタル庁の案内かマイナンバー総合フリーダイヤルで確認してください。

Sources

  1. デジタル庁「スマートフォンのマイナンバーカード」(最終更新2026年10月20日)(2026年10月29日確認)(新しいタブで開きます)
  2. デジタル庁「『Androidのマイナンバーカード』の提供を開始しました」(2026年10月29日確認)(新しいタブで開きます)
  3. デジタル庁「Androidのマイナンバーカードを使える場所と使いかた」(2026年10月29日確認)(新しいタブで開きます)
  4. デジタル庁「iPhoneのマイナンバーカードを使える場所と使いかた」(2026年10月29日確認)(新しいタブで開きます)
  5. デジタル庁「スマートフォンのマイナンバーカードで利用できるマイナポータルの機能」(2026年10月27日公開)(2026年10月29日確認)(新しいタブで開きます)
  6. デジタル庁「スマホ用電子証明書とAndroidのマイナンバーカードの違いとアップデート方法」(2026年10月29日確認)(新しいタブで開きます)
  7. デジタル庁「Androidのマイナンバーカードが『機能限定』かどうかを確認する方法」(2026年10月29日確認)(新しいタブで開きます)
  8. デジタル庁「Androidのマイナンバーカード」(2026年10月29日確認)(新しいタブで開きます)
  9. デジタル庁「iPhoneのマイナンバーカード」(2026年10月29日確認)(新しいタブで開きます)
  10. デジタル庁「スマートフォンを手放す・機種変更するとき」(2026年10月29日確認)(新しいタブで開きます)
  11. デジタル庁「マイナンバーカードまたはスマートフォンの紛失・盗難にあったとき」(2026年10月29日確認)(新しいタブで開きます)
  12. デジタル庁「iPhoneのマイナンバーカードの利用を再開する方法」(2026年10月29日確認)(新しいタブで開きます)
  13. デジタル庁「Androidのマイナンバーカードの利用を再開する方法」(2026年10月29日確認)(新しいタブで開きます)
  14. 厚生労働省「スマートフォンのマイナ保険証利用について」(2026年10月29日確認)(新しいタブで開きます)

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