ナイスショットは数字を見ればわかる。けれど、右へ抜けた一球を前に「なぜ今の球になったのか」と聞かれると、答えは急に曖昧になる。ボールスピードやスピン量がわかっても、身体のどの動きがクラブ軌道を変え、その弾道につながったのかまでは見えにくいからだ。
NeoPace G10 Proが埋めようとしているのは、その“数字と原因の空白”。3台のカメラと24GHzドップラーレーダー、360°の3Dリプレイ、AI分析「TrainerIQ」をひとつにまとめ、打球結果だけでなく、その一打を生んだスイングまで遡って理解できるゴルフ用ローンチモニターだ。
NeoPace G10 Proの特徴
一球の“結果”ではなく、その球を生んだスイングまで見える
2台のインパクト用カメラは最大480fps、プレーヤー用カメラは最大120fpsで記録し、24GHzドップラーレーダーと組み合わせて身体、クラブ、ボールを同時に追う。レーダーは最大223.7mphのボールスピードに対応。単に「右へ曲がった」で終わらず、その前段階にあるクラブの入り方や身体の動きまで見返せる。

さらにスイングは360°回転できる3Dリプレイとして再構築され、7つの重要な局面へすばやく移動できる。正面や後方の2D動画だけでは捉えにくい骨盤、胸郭、腕の関係を好きな角度から確認できるため、「こう振ったつもり」と「実際の動き」のズレが見えやすい。

49項目を測り、“数字の宿題”を次の一球へ変える
計測対象はボール・クラブ22項目、身体27項目の合計49項目。キャリー、総飛距離、ボールスピード、打ち出し方向・角度、バックスピン、サイドスピン、スピン軸、クラブスピード、アタックアングル、フェース角、クラブパス、スマッシュファクターなどに加え、姿勢、胸・骨盤の回転、サイドベンド、スウェー、バランス、関節の動きまで捉える。

そこで働くのがTrainerIQだ。身体→クラブ→ボールという流れで情報をつなぎ、ミスの結果だけでなく「何がその結果につながった可能性があるのか」を読み解く。数十個の数値を自力で解読する負担が減り、次に何を意識すべきかが具体的になる。通常のボールも使用でき、専用Tracking Ballではマーキングからスピンを直接測定できるため、特にスピン精度を重視したい練習にも向く。

置いて、合わせて、すぐ打つ。練習場所を選びにくい
高性能でも設置が面倒なら、いつしか使わなくなる。G10 Proは120°のパン、40°のチルトに対応する電動ジンバルがボールを自動検出し、プレーヤーを画角へ収める。アライメントスティックは不要。ボールから約1.3〜1.7mに置き、Face-onとDown-the-Lineの両方で使える。

自宅、ガレージ、庭、練習場、インドア環境などに対応し、左右どちらのゴルファーでも利用可能。GSProとCreative Golfにも接続でき、NeoPace側の追加アンロック料金は不要だ。初回設定後はスイング検出、弾道計測、動画記録、既存履歴の確認などをオフラインでも行えるため、通信環境に練習を邪魔されにくい。

無料でも測定・再生・理解。Premium AIなら質問から練習設計まで
サブスクリプションなしでも、ボール/クラブデータ、リプレイ、端末内のセッション履歴といった中核機能を使える。Freeでは、3D Swing AnalysisとTrainerIQ Analysisを合わせて月5ショットまでAI分析が可能だ。

Premium Individualでは月最大1,000ショットへ拡大し、TrainerIQへのテキスト質問、Performance Insights、個別ドリル、練習目標、クラウドストレージも利用できる。料金は月額19.99ドルまたは年額199.99ドル。まずは「測る・見返す・理解する」から始め、さらに踏み込みたくなったら「質問する・練習する・改善を追う」へ広げられる。この段階設計は、長く使う機器として現実的だ。

室内120球+屋外120球。ワンテイクで実戦に近い検証
公開されたEngineering Sample Batch 2のテストでは、室内120球、屋外120球をそれぞれ一続きで計測。室内ではボールスピード、キャリー、スピン量、屋外ではボールスピード、キャリー、打ち出し角を確認し、データを選別しない連続テストとして紹介されている。FAQではTrackManやGarminとの比較、PGAコーチによる評価を含む実環境テストも案内されている。単発の“きれいな一球”ではなく、練習に近い球数で見せている点は判断材料として大きい。
実際のゴルファーの声とメディア掲載で、使用感まで見えてくる
Golfweek、Independent Golf Reviews、New Atlas、Yanko DesignなどでもG10 Proは紹介されている。Golfweekの実使用記事では、セットアップのわかりやすさに加え、TrainerIQがリードアームの曲がりと高い弾道の関係を示し、短いハーフスイング練習を提案した例が語られている。別のショットではアライメントの乱れと回転への影響も指摘された。
「The Average Golfer」による実練習でのハンズオンも公開され、ショットデータ、3Dリプレイ、全体の使用感が試されている。メーカーのデモだけではなく、ゴルファーが実際に触れた姿を確認できることで、購入後の使い方を想像しやすい。
まとめ
NeoPace G10 Proの魅力は、単に計測項目が多いことではない。ショットの結果、クラブの動き、身体の動作を一本のストーリーとしてつなぎ、次の練習へ変換できることにある。3Dで動きを見て、49項目のデータで確かめ、TrainerIQで原因を探り、必要なら具体的なドリルへ進む。
「今日は何となく当たらない」で終わる練習から、「ここを直すために、この10球を打つ」練習へ。感覚だけに頼らず、見て、理解して、試して、変化を確かめたいゴルファーにとって、NeoPace G10 Proは弾道測定器の枠を越えて、練習そのものの質を変える一台になりそうだ。











