PIVOT X|現場の課題に応える、実用設計の多機能定規ツール

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専門家のために生まれた、現場で真価を発揮する“次世代定規”

測る、引く、角度を取る。どれも一見シンプルな作業だが、現実の現場ではそう単純にはいかない。狭いスペース、光の反射、角度の制約、持ち運び時の耐久性――道具に求められる性能は多岐にわたる。PIVOT Xは、まさにこうした“現場でのリアルな課題”に応えるために設計された、多機能かつモジュール式の定規ツールである。

開発したのは、過去にも機能的で質の高いツールをリリースしてきたアメリカ・オレゴンのPHI製作チーム。今回のPIVOT Xでは、プロフェッショナルユーザーのニーズに徹底的に向き合い、設計から製造、素材の選定に至るまで、細部にわたって実用性を突き詰めている。


PIVOT Xの特徴|実際のプロに基づいた機能と構造

PIVOT Xの最大の特長は、そのモジュール構造にある。本体は中心にピボット(軸)を備え、そこに複数種類の“ブレード”を取り付けることで機能を拡張できる。各ブレードは簡単に付け替え可能で、異なる測定用途に応じて柔軟に使い分けることが可能となっている。

基本構成は「Base Kit」で、そこに必要に応じて追加ブレードを組み合わせていく形だ。ベースキットには、軸部パーツと2枚のルーラーブレードが付属し、開いた状態で長さ30cm(12インチ)までの直線計測が可能。また、軸の可動性によって0〜180度まで自由な角度で固定できるため、角度取りや複雑な形状のトレースにも対応する。

特筆すべきは、目盛の高精度と読みやすさ。すべてのブレードには精密レーザーエッチングが施されており、インチとメートルの両方のスケールが刻まれている。数字は読み取りやすいよう適切なサイズで配置され、ブレードには光の反射を抑える表面仕上げがなされている。

また、全体の設計は「片手で操作可能」であることを前提にされており、作業中でもスムーズに開閉・ロックが行える。中心軸のロックは専用のツマミ式で、工具不要の簡単操作。外れたりガタついたりしないよう精密に設計されている。

さらにPIVOT Xには、以下のような拡張ブレードが用意されている:

  • テンプレートブレード:円形や楕円、角穴など、よく使う形をすばやく描ける

  • Tech Blade:ショートスケールとマーク付きで、図面や模型作業に適した設計

  • カスタムブレード用スロット:専用設計の他、自作ブレードの取り付けも可能(STLデータ配布あり)

材質は主に高強度アルミニウム合金(6061-T6)を採用し、軽さと強度のバランスを最適化。中心軸にはステンレス部品を組み合わせ、可動部に必要な耐久性とスムーズさを確保している。


PIVOT Xの製品構成と拡張性について

製品ラインナップは、使用者の用途や予算に応じて複数のセットが用意されている。基本セット「Base Kit」には軸と2枚のルーラー、収納用ポーチが含まれる。より多機能を求めるユーザーには、追加ブレードを含む「Pro Kit」や「Complete Kit」など、段階的な構成が選択可能だ。

さらにこのプロジェクトでは、**自作ブレード用のテンプレートデータ(STL形式)**を公開予定であり、3Dプリンターを活用したオリジナルツールの作成も可能になる。このオープンな方針は、ツールを“自分仕様に育てたい”ユーザーにとって大きな魅力だ。

収納性にも配慮されており、ポケットサイズに収まるコンパクト設計。持ち運び時には完全に折りたたんで収納可能で、すぐに現場で展開して使用できるという機動性も確保されている。


PIVOT Xが見せる将来性と展望

PIVOT Xは単なる便利ツールという枠を超えて、“ユーザーの発想を支えるツール”としての性格を持っている。その理由の一つが、モジュール式という構造。拡張が容易で、将来的な新規ブレードの追加や、ユーザー同士のカスタマイズ文化の醸成も見込まれている。すでにKickstarterページでは、今後のアップデートとして「書き込み可能なブレード」「CAD連携に便利なガイド」などの追加アイデアも紹介されており、プロジェクトとしての成長性も高い。

製品はアメリカ国内で設計・組立が行われ、品質管理にも強いこだわりが見られる。また、PIVOT Xは過去に複数のクラウドファンディング製品を成功させたPHIによって運営されており、今回のプロジェクトも信頼性の高い体制で進行している。

クラウドファンディングという特性上、スケジュールや仕様に若干の変更が入る可能性はあるものの、すでに量産向けの金型設計と試作品は完了しており、安定した製品リリースが見込まれている。


総括:現場の声に応えた、実践的な一本

PIVOT Xは、測定・角度確認・テンプレート描画といった基本機能を一本に集約しながら、それぞれの機能を妥協なく突き詰めたツールである。プロの現場で実際に使われることを想定して作られており、見た目のユニークさだけでなく、設計思想の中に“道具としての本質”が感じられる。

DIYを愛するユーザーから、設計・製図を生業とするプロフェッショナルまで、PIVOT Xは“あると作業効率が変わる”と実感できる一本だろう。可変性、堅牢性、拡張性――これらがバランスよく融合されたツールとして、今後の展開にも注目が集まる。


ものづくりを、もっと自由に、もっと精密に。PIVOT Xは、その第一歩を支えるツールとなる。