市場には高性能なフラッシュライトが数多く存在するが、その多くはかさばり日常的な持ち運びには不向きだ。一方、小型軽量なフラッシュライトは携帯しやすい反面、電池持ちが悪く頻繁な充電が必要になるケースが少なくない。このジレンマを解消すべく開発されたのが、Vtiger が提案するVtiger S2だ。名前の「S2（Slim）」が示す通り、指先サイズのスリムなボディに、驚異的な明るさと長時間の連続使用を実現した、コンパクトかつハイパワーな日常携帯（EDC）向けフラッシュライトだ。デイリーユースからアウトドアの補助光源、さらには緊急時の備えまで、幅広いシーンで活躍することを目指して設計されており、「小さなボディに大きなパワー」を凝縮した製品と言えるだろう。
Vtiger S2 の特徴と機能
まず、Vtiger S2 の最大の魅力と言えるのが1600 ルーメンの高輝度出力だ。このフラッシュライトには 2 基の Luminus SFT12 LED が搭載されており、指先程度のコンパクトなフォルムから、なんと 1600 ルーメンという驚異的な明るさを放つ。市場には様々なフラッシュライトがあるが、このサイズでこの輝度を実現した製品は、Vtiger S2 が先駆けと言っても過言ではない。しかも、モデルによっては紫外線（UV）機能が追加されたバージョンもラインナップされている。ホワイト＆UV バージョンの場合、最大 1600 ルーメンの白色光に加え、365nm の UV 光を 1000mW の出力で照射することができる。この UV 機能は、例えば偽造紙幣の確認、蛍光塗料の発色確認、さらには日常的な汚れの検出など、普段の生活でも意外と役立つ場面が多い。白色光だけでなく、多機能な光源としての可能性を広げているのだ。
次に、5 段階の調光機能が、様々な使用シーンに柔軟に対応させるカギとなっている。ムーンライトモード（1 ルーメン）、ローモード（10 ルーメン）、ミドルモード（120 ルーメン）、ハイモード（350 ルーメン）、ターボモード（1600 ルーメン）の 5 つの輝度レベルが用意されており、状況に応じて最適な明るさを選ぶことができる。深夜にトイレに行く際の、目を刺激しない微弱な光が必要な時もあれば、屋外での作業や緊急時に強力な明るさが必要な場面もある。この 5 段階の調光があることで、1 台で多様なニーズに応えることが可能になる。例えばムーンライトモードは、キャンプの夜にテント内で本を読む時や、寝室で足元を照らす時に最適で、まったく目を覚まさずに使える。逆にターボモードは、暗闇の中で遠くを照らしたり、緊急時に周囲を明るく照らして注意を喚起したりする場面で威力を発揮する。
これらの機能をシンプルに操作するために、ワンスイッチコントロールシステムが採用されているのも大きな特徴だ。複雑な操作ボタンを増やすことなく、1 つのスイッチで全ての機能をコントロールできるため、慣れれば盲目的に操作することも可能になる。具体的な操作方法は直感的で、クリックするだけでライトのオンとオフを切り替えられる。また、スイッチを長押しすると、ロー→ミドル→ハイ→ターボの順に輝度レベルが切り替わるため、状況に合わせて素早く明るさを調整できる。さらに、ダブルクリックすると、デュアルホワイトバージョンでは即座にターボモードが起動し、ホワイト＆UV バージョンでは白色光と UV 光の切り替えが行える。トリプルクリックするとストロボモードがオンになり、緊急時に非常信号として活用できる。さらに、ライトがオフの状態でスイッチを 1 秒間長押しするとムーンライトモードが起動し、そのまま長押しを続けるとロックアウトモードが設定される。このロックアウトモードは、ポケットやバッグの中に入れている時に誤ってスイッチが押されるのを防ぐだけでなく、強力なライトが誤作動してバッグの中を焼損させるといったトラブルも未然に回避できる。近年、高性能フラッシュライトの誤作動による事故が報告されることもある中、この機能は安全性を大きく高める重要なポイントだと言えるだろう。
輝度だけでなく、バッテリーの持続力も Vtiger S2 の強みの一つだ。多くの小型フラッシュライトは高輝度を追求するあまり、電池持ちが極端に悪くなる傾向がある。しかし Vtiger S2 には 1100mAh のバッテリーパックが内蔵されており、輝度と持続時間の両立を実現している。例えばローモード（10 ルーメン）で使用した場合、最大 62 時間もの連続使用が可能になる。ムーンライトモード（1 ルーメン）ではなんと 20 日間も持続するという驚異的な数値だ。これは、長期間の外出先で充電設備がない状況でも安心して使用できることを意味する。例えばキャンプや登山などのアウトドア活動で、補助光源として数日間使い続けることができる。また、災害時の停電時に備える非常用ライトとしても、信頼性の高い選択肢となるだろう。
充電に関しても、Type-C 急速充電対応となっており、利便性が大幅に向上している。現在多くのスマートフォンや電子機器で採用されている Type-C ポートを搭載しているため、専用の充電ケーブルを用意する必要がなく、スマートフォンの充電ケーブルを共用することができる。さらに、充電ポートは防水構造になっているため、雨天時の使用や水辺での作業後の充電でも、安心して扱うことができる。加えて、バッテリー残量表示機能と充電状況表示機能が搭載されており、電池の残量を常に把握することができる。ライトをオンにするたびに、4 つのインジケーターがバッテリーの残量をリアルタイムで示してくれるため、いつ充電が必要になるかを事前に知ることができる。充電中も同様に、インジケーターが充電の進捗状況を表示してくれるため、充電完了までの時間を予測することができる。これらの機能は、突然の電池切れを防ぎ、よりスムーズな使用体験を提供してくれる。
デザイン面では、マグネットベースとディープポケットクリップが、実用性を大きく高めている。フラッシュライトの底面には強力な磁石が内蔵されており、冷蔵庫や金属製の机、車のボディなど、金属製の表面に貼り付けることができる。これにより、両手が塞がっている作業中に、ライトを任意の場所に固定して光源として活用することができる。例えば、車の整備時にエンジンルームにライトを貼り付けて作業する、キャンプの夜にテントの支柱に固定して照明として使うなど、様々な使い方が考えられる。また、ディープポケットクリップは、ポケットの奥までクリップを差し込むことができる設計になっており、フラッシュライトがポケットから簡単に落ちるのを防ぐだけでなく、日常的に携帯する際の邪魔にならないように工夫されている。多くのユーザーからのリクエストを反映した設計で、携帯時の利便性を最大化している。
さらに、高い耐久性も Vtiger S2 の大きな特徴だ。一般的なフラッシュライトの中には、内部部品を樹脂で埋め込むような構造の製品があるが、このような構造は熱の放出が悪く、長時間の使用で過熱して故障したり、最悪の場合火災や爆発につながったりするリスクがある。しかし Vtiger S2 は、ワンピース構造を採用することで、LED ベースからボディ全体に効率的に熱を伝導させる設計になっている。これにより、長時間の高輝度使用時でも、適切な温度に保つことができ、過熱によるトラブルを大幅に低減している。また、反射板にはプラスチックではなくアルミニウム合金を採用し、オレンジピールコーティングを施すことで、光の拡散効率を高めている。レンズには、傷がつきやすいプラスチックではなく、高透明なガラスを使用し、さらに反射防止コーティングを施すことで、光の透過率を最大化している。これらの高品質な部品の採用により、長期間の使用でも輝度が低下することなく、安定した性能を維持することができる。
カラーバリエーションも豊富で、ブルー、グリーン、チタンカラー、ブラックの 4 色が用意されている。いずれのカラーも、デュアルホワイトライトバージョンとホワイト＆UV ライトバージョンの 2 種類から選択することができ、ユーザーの好みや用途に合わせてカスタマイズすることが可能だ。
まとめ
Vtiger S2 は、「小型ながら高性能」というコンセプトを徹底的に追求した日常携帯型フラッシュライトだ。1600 ルーメンの高輝度出力、5 段階の調光機能、使い勝手の良いワンスイッチコントロール、長持ちする 1100mAh バッテリー、Type-C 急速充電、さらにはマグネットベースやディープポケットクリップといった実用的な機能が、スリムなボディに凝縮されている。UV 機能付きモデルの存在も、多様な使用シーンに対応する多機能性を実証している。耐久性にも優れ、日常的な使用はもちろん、アウトドアや緊急時の備えとしても信頼できる製品だ。
市場における小型フラッシュライトのジレンマを解消し、「携帯しやすさ」と「高性能さ」の両立を実現した Vtiger S2 は、日常的に携帯する EDC アイテムとして、また様々なシーンで活躍する多機能ライトとして、多くのユーザーに満足を提供することだろう。小さなボディに込められた大きなパワーと機能性を体感することで、フラッシュライトの価値観を変えてくれる製品と言えるだろう。
