「定規」と聞いて、あなたはどんな道具を思い浮かべるだろうか。学生時代に使っていたプラスチック製の直線ツール？それとも、製図に使う金属製の定規？
しかし、そんな常識を根底から覆すプロダクトが、今Kickstarterで熱い注目を集めている。それが、**MakerPi TiRuler（メーカーパイ・タイルーラー）**だ。
香港発のスタートアップ、MakerPi Toolsによって開発されたこの定規は、ただの測定器具ではない。素材にはCR5グレードのチタン合金を採用し、耐久性・軽量性・美しさを兼ね備える。そして機能面では、直線・角度・円弧の描写はもちろん、コンパス、カッティングガイド、スマホスタンド、さらには簡易工具としてまで活用できる多機能ぶり。
「一つの定規で、無限の可能性を。」
その言葉に偽りはない。TiRulerは、あらゆる創造の現場に、新たな基準をもたらしている。
MakerPi TiRulerの特徴
TiRulerの特徴は、その構造と機能性、そして素材のこだわりにあります。単なる測定ツールではない、これは”設計”と”創造”のために再定義された現代的ツールです。
まず、素材にはCR5チタン合金が採用されています。このグレードのチタンは、軽量でありながら非常に高い強度と耐腐食性を持ち、航空宇宙や医療器具の分野でも使用されるほど。これにより、過酷な使用環境や長年の使用にも耐え得る耐久性を誇ります。
機能面においては、TiRulerは単なる「定規」以上の多機能を内包しています。片側は通常のセンチメートル／ミリ単位のスケール、もう一方には精密な角度測定ができるプロトラクター機能、さらには分度器やコンパス、波形ガイド、直線補助などの用途にも対応します。エッジにはカッティングガイドとしての役割も果たし、クラフト作業での活用も視野に入れた設計です。
また、TiRulerには独自の「モジュラー構造」が組み込まれており、付属するエクステンションパーツを連結することで定規の長さを自由に拡張できます。この仕組みにより、持ち運び時はコンパクトに、使用時はフレキシブルにサイズ変更が可能です。持ち運び時の利便性と作業現場での実用性の両立が図られています。
さらに、パネル面にはスリットやドットが施されており、製図やデザインにおけるライン引き、同心円や放射状パターンの描画が驚くほどスムーズになります。これらはすべて、プロのエンジニアだけでなく、クリエイターや学生にとっても極めて実用的な機能となっています。
工具としての機能も見逃せません。TiRulerには六角ドライバーホールやネジ計測ゲージが搭載されており、ちょっとしたメンテナンスや工作にも使えます。また、スマートフォンやタブレットを立てかけるスタンド機能まで搭載されており、作業中に動画チュートリアルや図面を確認しながら作業を進めることも可能です。
一見するとただの定規のように見えるかもしれません。しかし、そこに込められたディテールと多機能性は、設計やモノづくりの現場において“手放せない存在”となることを約束してくれます。
将来性・可能性
TiRulerは単なるプロダクトとしての完成度だけでなく、その応用範囲の広さと拡張性によって、今後さらなる進化を遂げる可能性を秘めている。例えば、モジュラー構造を活かして、専門職向けのアタッチメントや限定パーツを開発することで、医療用、建築設計、機械加工など特化型モデルの展開も考えられるだろう。
また、チタン素材と機能性を兼ね備えたEDC（Everyday Carry）ツールとしての立ち位置は、今後のガジェットトレンドとも親和性が高く、クラウドファンディング後の市販展開においても高い評価を得るに違いない。
機能性を突き詰めながらも、美しいデザインと手触りを追求したTiRulerは、まさに“使う喜び”と“持つ誇り”を同時に提供してくれるツールだ。プロフェッショナルにとっても、ホビーユーザーにとっても、それぞれの創造の旅路に寄り添う信頼の相棒となるだろう。
