日常生活で、家電やパソコンがどれだけ電気を消費しているか正確に把握したいと思ったことはありませんか？「Bluetooth ワットチェッカー」は、そんなニーズに応える電力計測デバイスです。ラトックシステムが開発したこの製品は、コンセントに挿すだけで接続した電気製品の消費電力を簡単に計測でき、さらに Bluetooth を介してスマホと接続することで、計測データの確認や管理を手元で行える便利さが特徴です。
対応機種は Bluetooth を搭載したスマートフォンで、Android 6.0 以降および iOS 12.0 以降の OS バージョンに対応しているため、多くのユーザーが既存のスマホを活用して使用できます。
Bluetooth ワットチェッカーの特徴
「Bluetooth ワットチェッカー」の最大の魅力は、専用アプリ「BT ワットチェッカー」と連携することで実現する多様な電力管理機能です。まず、コンセントでの簡単計測が挙げられます。この製品に測定したい家電やパソコンの電源プラグを接続し、コンセントに挿すだけで消費電力の計測を開始できます。複雑な配線作業は不要で、例えばエアコンの消費電力を調べたり、パソコンの待機電力を確認したりする場合でも、誰でも手軽に操作できるのが利点です。
計測したデータは、スマホでのリアルタイム表示と可視化が可能です。Bluetooth 5.0 に対応しているため、スマホとワイヤレスで安定した接続が確立でき、見通し距離で最大 20m の範囲でデータを受信できます。これにより、コンセントが機器の裏側や高所にあっても、スマホを手に持ってデータを確認できるため、使い勝手が大幅に向上します。アプリ上では、消費電力（W）をはじめ、電圧（V）、電流（mA/A）、消費電力量（Wh/kWh）、計測経過時間（日 / 時 / 分）の 5 種類の基本データに加え、これらの値から算出されるCO2 排出量と電気料金を合計 7 種類のデータとして確認できます。例えば、1 ヶ月間のエアコン使用でどれだけ CO2 が排出され、電気料金がかかるかを把握することで、節電対策を立てる際の有効な参考になります。
アプリの機能はさらに充実しています。累積データのグラフ表示が可能で、表示項目（消費電力量 / 電気料金 / CO2 排出量）と期間（1 時間 / 1 日 / 1 ヶ月 / 1 年）を選択して、データの変化傾向を視覚的に把握できます。たとえば、1 日の中でどの時間帯に電力消費が多いかを 1 時間グラフで確認したり、毎月の電力消費の推移を 1 ヶ月グラフで追跡したりすることができます。このグラフ機能により、単なる数値だけでなく、電力使用のパターンを分析しやすくなり、より効果的な節電計画を立てることが可能になります。
データの保存機能も強力で、約 50 ヶ月分（日換算）の消費電力量を本体に保存できます。これは、1 日単位での記録を本体メモリーに蓄積することで実現されており、即使い製品をコンセントから抜いた場合でも、保存された消費電力量と測定日データは保持されます。また、アプリを介して測定データを CSV ファイルに書き出しすることも可能で、メールで送信した後、Excel などのパソコンソフトでデータ管理や詳細な分析を行えます。CSV ファイルの形式は、1 ヶ月データ（年 / 月 / 日、消費電力量）、1 日データ（年 / 月 / 日、時、消費電力量）、1 時間データ（年 / 月 / 日、時：分、消費電力量）と分類されているため、用途に合わせて使い分けることができます。
リアルタイムなデータ管理にも対応しており、1 秒ごとの計測データを記録するリアルタイム計測機能を搭載しています。この機能により、エアコンが運転を開始した際の電力消費の急上昇や、電源を待機モードにしたときの電力低下など、瞬間的な電力変化も捉えることができます。リアルタイムデータは、アプリでリアルタイムグラフを表示している間に限り CSV 形式でエクスポート可能で、スマホには 24 時間分の測定データが保持されるため、短期間の詳細な電力分析に活用できます。
操作の利便性を高める機能として、スマホからの電源 ON/OFF 制御があります。
専用アプリを使って、接続された家電の電源を遠隔操作でオン・オフすることができるため、外出時に電源を切り忘れた場合でも、スマホから簡単に電源を切ることができ、無駄な待機電力を削減できます。また、1 台のスマホで最大 4 台の本製品を同時接続することが可能で、アプリのデバイス選択画面から操作対象の製品を切り替えて管理できます。例えば、リビングのテレビ、寝室のエアコン、書斎のパソコン、キッチンの冷蔵庫といった複数の家電にそれぞれ本製品を接続し、1 台のスマホで集中的に電力管理を行うことができるため、家庭全体の電力消費を把握しやすくなります。
安全性にも配慮されており、「雷ガード」機能を搭載しています。この機能により、雷によるサージ電圧から接続された家電を保護することができ、最大瞬時電流 1200A、制限電圧 775V（10A）、最大サージ電圧 6kV（UL1449）に対応しています。ただし、直撃雷や過度の雷サージには対応できない場合があるため、使用時には注意が必要です。
仕様面では、100V/15A、1500W までの家電に対応しているため、家庭用の冷暖房器具、AV 機器、パソコンなど、大多数の民生用電気製品の電力計測に使用できます。また、電源タップを介して複数の家電を接続し、その合計消費電力量を計測することも可能です。ただし、200V タイプのエアコンなど、100V を超える電源を使用する電気製品には対応していないため、購入前に使用する家電の電源仕様を確認する必要があります。
まとめ
「Bluetooth ワットチェッカー」は、コンセントに挿すだけの簡単な操作で、家電の消費電力を正確に計測し、スマホを介して直感的に管理できる優れた電力計です。7 種類のデータ表示、リアルタイム計測、長期間のデータ保存、CSV エクスポートといった豊富な機能により、個人ユーザーが家庭の電力消費を分析して節電対策を立てるだけでなく、法人のお客様がシステムに組み込んで大規模な電力管理を行うことも可能です。
Bluetooth 接続によるワイヤレス操作、最大 4 台の同時接続、雷ガード機能など、使い勝手と安全性を両立させた設計も魅力的です。100V/1500W までの広範な家電に対応しているため、多様なシーンで活用できる汎用性も高いです。
もし、家庭の電気料金を削減したい、不要な待機電力を排除したい、あるいは企業での電力使用効率を向上させたいと考えているのであれば、「Bluetooth ワットチェッカー」はそれらのニーズを満たすための強力なツールとして活用できるでしょう。専用アプリとの連携により、電力データを可視化して理解しやすくすることで、より賢く効率的な電力使用習慣を身につけるのに役立ちます。
