日常の小さな課題からアウトドアでの予期せぬニーズまで、手元にあれば安心できるツール —— それが Eck Design が開発した「Sawg」です。従来、それぞれ個別に持ち歩かなければならなかった鋸、ナイフ、モンキーレンチ、プライバーの 4 つの必須ツールを、iPhone 並みのスリムさで一体化したこの EDC（Everyday Carry：日常携帯）アイテムは、メイカー、DIY 愛好家、アウトドアファンだけでなく、日常でも「ちょっとした手助けが必要」と感じる誰にとっても理想的なコンパニオンとなります。
Eck Design は過去に「Loki-Nav」や「FixBoy」といったコンパクトで実用的なツールを発売し、ユーザーからの支持を得てきました。Sawg はその開発理念をさらに進め、「1 つで複数の役割を担い、どこにでも持ち運べる」というニーズに応えるべく誕生しました。素材の選定から機構の設計まで、「本当に使う人が便利だと感じる」を第一に考えた細部が、このツールの魅力を際立たせています。
Sawg の特徴
Sawg の最大の特徴は、4 つの独立した機能を 1 つのボディに無理なく収めながらも、携帯性を犠牲にしていない点にあります。それぞれの機能が「付加機能」ではなく、単体のツールと同等の性能を発揮できるように設計されているため、どのシーンでも信頼できる力を提供します。
まず、M390 スチール製の折りたたみナイフと440C スチール製の折りたたみ鋸に注目してみましょう。これらは Sawg のコア機能であり、それぞれ独立したモジュールとして構成されています。M390 スチールとは、高周波の使用に耐えられる高品質スチールの一種で、優れた鋭さと長期的な耐久性を両立させています。各ブレードには独自の「M390」マークが刻印されており、素材の信頼性を視覚的にも証明しています。キッチンで食材を切る時、日常の小物をカットする時、あるいはキャンプ場で簡単な調理をする時 —— このナイフはいつでも手元にあれば便利をもたらします。
一方の鋸は 440C スチールで製造され、スタッガードダブルツース（千鳥状の二重刃）設計により、長期間使用しても交換の頻度を抑えられる耐久性を実現しています。ナイフでは対応しきれない木材の切断や、小さな DIY プロジェクトでの材料加工など、その用途は意外と広いです。しかも軽量で腐食に強いため、雨が降る可能性のあるアウトドアでも安心して使用できます。この鋸とナイフが独立して機能することで、例えば木材を切った後、すぐにその端をナイフで仕上げるといった一連の作業をスムーズに行えるのです。
これら 2 つの切断ツールを安全に使用するために、Sawg はデュアルライナーロック機構を採用しています。非対称設計のライナーロックがそれぞれのツールに独立して装着され、使用中はブレードや鋸刃を安定かつ正確に固定します。これにより、1 回 1 回の切断や鋸引きがブレを生じることなく、安全かつ精密に行えるようになっています。誰もが「手元が滑ってけがをしたくない」と思うでしょう？ このロック機構が、その不安を一掃してくれます。
次に、調整可能なモンキーレンチの機能です。一般的なモンキーレンチは「サイズが大きすぎて持ち運びにくい」「重すぎてポケットに入れられない」という課題を抱えています。Sawg はこの点を根本的に改善し、M2.5 から M10 までの24 種類のナットやボルトサイズに対応するモンキーレンチをコンパクトなボディに収めました。三脚の締め直し、自転車の微調整、家電製品の簡単な修理、アウトドアでの急な固定作業 —— これらのシーンで、いちいち工具箱から大きなモンキーレンチを取り出す手間が省けるのはどれほど便利でしょう？ 「家に置いてあるツールは使えない」という現実を変える、この機能の価値は高いです。
さらに、Sawg のボディ自体がプライバーとしても機能します。取り外しできる設計ではありませんが、一体型の solid な構造であるため、軽作業用のプライバーとして、あるいは緊急時のフラットヘッドドライバーとして活用できます。例えば、固く閉まっている箱の蓋を開ける時、小さな家具の組み立て直し時、あるいはアウトドアで意外にパーツが外れてしまった時 —— このプライバー機能が、思いがけない場面で救済役となってくれます。ボトルの栓を開けるのにも使えるので、キャンプ場で飲み物を開ける時にも便利です。
素材の選定も Sawg の信頼性を支える重要な要素です。ボディにはGR5 チタンを使用しています。チタンは軽量性と高い強度を両立する金属で、長期間使用しても変形や腐食が起こりにくい特徴があります。これにより、ツール全体の耐久性を高めつつ、携帯時の負担を軽減しています。前述の M390 スチールと 440C スチールも、それぞれの用途に最適化された高機能素材であり、すべてのコンポーネントは専門的な熱処理を施されて、耐久性と性能を最大化しています。「買ったツールがすぐに壊れる」という経験は誰にもありませんか？ Sawg の素材選びは、そんな不安を解消するための配慮の一つです。
携帯性についても、Sawg は細かい配慮がされています。「どのように持ち運んでもいい」という自由度が高いのが特徴で、ポケットやバックパックに簡単に入れられるだけでなく、キーチェーンに付けたり、バッグに掛けたりすることもできます。また、オプションで提供されるカスタムレザーシース（ポケットクリップ付き）を使用すれば、ベルトに固定してすぐに取り出せる状態で携帯することも可能です。さらに、本体にはランヤードホールが標準装備されているため、ビーズやパラコードを通して独自のスタイルで持ち運ぶこともできます。日常の服装や行動パターンに合わせて最適なキャリー方法を選べるのは、このツールが日常に溶け込む上で非常に重要なポイントです。
暗い環境での使いやすさも考慮されています。Sawg には2 つのトリチウム専用スロットが設けられており、オプションでトリチウムチューブ（自発光チューブ）を取り付けることができます。トリチウムチューブは電源不要で長期間発光するため、夜間や暗い室内でも Sawg の位置を瞬時に把握したり、ツールの操作部分を確認したりするのに役立ちます。もちろん、トリチウムチューブは標準装備ではありませんが、このような「暗い場面でのニーズ」に応えるための設計が施されている点は、Sawg の細やかな配慮を物語っています。
デザインの靈感は、自然界の生き物からも得られています。Sawg の外観はカマキリに着想を得ており、対称的でエレガント、かつ力強いシルエットを持っています。この「仿生学的アプローチ」により、複数のツールを 1 つにまとめながらも、形と機能の完璧な調和を実現しています。左右の側面がシームレスに連携し、使用時には自然な手ごたえを与えるように設計されているため、長時間使用しても疲れにくい操作性も特徴の一つです。見た目が単なる「ツール」ではなく、デザイン性も備えているため、ポケットに入れていても違和感がないのも魅力です。
最後に、Sawg の設計理念について触れておきたいと思います。Eck Design の「シグネチャーフィロソフィー」である「最もコンパクトで洗練された形で、本物の機能性を実現する」という思想が、Sawg のあらゆるパーツに溶け込んでいます。一つ一つの曲線、一つ一つの機構、一つ一つのカットは、「無駄がなく、目的が明確」に設計されています。私たちの時間とエネルギーは貴重です。「今日はどのツールを持っていけばいいか」と迷う必要がなく、ただ Sawg を手に取ればいい —— それがこのツールが提供したい「シンプルな日常」です。
まとめ
Sawg は、単に「4 つの機能を持つマルチツール」という枠を超え、「日常のニーズに応えるための最適なパートナー」として設計された EDC アイテムです。M390 スチールの鋭いナイフ、440C スチールの耐久性のある鋸、多サイズ対応のコンパクトモンキーレンチ、そして一体型のプライバー —— これらの機能が、iPhone 並みのスリムさで実現されている点は驚異的です。
素材の信頼性、安全なロック機構、多様なキャリー方法、暗い環境での対応力、そして自然界からのデザイン靈感 —— これらの要素が組み合わさることで、Sawg は「使いやすさ」と「信頼性」を両立させています。メイカーや DIY 愛好家はもちろん、アウトドアを楽しむ人、日常で小さな修理をする人、あるいは「いつでも何かあったら安心」と思う人 —— 誰にとっても、このツールは日常をより便利に、より安全に変えてくれるでしょう。
「シンプルに生きる」「無駄を省く」という現代人のライフスタイルに合致した Sawg は、単なるツールを超え、日常に溶け込む「必要不可欠なアイテム」になる可能性を秘めています。手元に Sawg があれば、次の課題に直面した時、「ああ、これがあれば解決できる」という安心感を得られるのではないでしょうか？
