スマートフォンでゲームを楽しむ際、指が画面を隠して視界を妨げたり、長時間プレイで指先が疲れたりする経験は、多くのゲーマーが共感する課題でしょう。「abxylute S9」は、こうしたスマホゲーミングの限界を打破するために誕生したスマホコントローラーで、スマホを単なる通信デバイスから、家庭用ゲーム機に匹敵する本格的なゲームプラットフォームへと転換します。
開発ブランドである abxylute は 2022 年に設立され、「abxylute One」というハンドヘルドゲーミング機の成功を踏まえ、「より多くのプレイヤーが外出先でも高品質なゲーミング体験を得られる」という理念のもと、abxylute S9 を開発しました。開発チームはゲーマーの声に真剣に耳を傾け、複数の試作品を制作してテスターからのフィードバックを積み上げ、細部まで改良を重ねたこだわりの製品です。USB-C と Bluetooth の両方に対応し、スマホはもちろん、タブレットや PC、Nintendo Switch など多様なデバイスでの使用も可能にする設計が特徴で、ゲームプレイの場所やデバイスを選ばない自由を提供します。
実際、abxylute S9 はマクアケでのクラウドファンディングプロジェクトで目標金額の 1261% を達成するなど、多くのゲーマーから支持を集めています。特に「ケースを付けたまま使用できる」「ジョイスティックの操作性が優れている」といった点が高く評価され、新型 iPad mini のユーザーからも「ずっと探してた製品」という声が寄せられています。
abxylute S9 の特徴
abxylute S9 の最大の魅力は、ゲーマーのニーズに深く応えた機能設計にあります。まず、USB-C 対応のデバイスであれば最長 216mm まで挟み込み可能なサイズ対応力が優れています。これにより、8.8 インチのタブレット(例:新型 iPad mini)でも安定して固定でき、スマホだけでなく大画面のタブレットでも広々としたゲーミング体験を楽しめます。日常的にタブレットでゲームをプレイしている人にとって、このサイズ対応は非常に便利なポイントでしょう。
さらに、ゲーマーにとって非常に実用的なのはケースを付けたままでの使用が可能な点です。通常、スマホコントローラーを使用する際には、厚みのある保護ケースを外す必要があることが多いですが、abxylute S9 は USB-C ポートの長さを他のコントローラーよりも長く設計することで、この課題を解決しました。また、スロットが深いため大きなカメラの突起があるスマホでも安心して使用できるため、デバイスを保護するためのケースを外す手間を省き、すぐにゲームを開始できるのが魅力です。もちろん、USB-C ポートはわずかに上向きの角度に調整されているため、スマホを差し込む操作もスムーズで、無理な姿势を強いられることがありません。ただし、全てのスマホケースに対応するわけではない点には注意が必要です。
接続方式に関しては、USB-C とBluetooth の両方のデータ転送に対応している点が大きなメリットです。USB-C でのデータ転送に対応していないスマホでも、Bluetooth を介してデータを送受信できるため、ほぼ全てのデバイスで使用可能になります。なお、abxylute S9 への電源供給は、USB-C で接続されたデバイスから行われるため、別途電源ケーブルを準備する手間が省ける場合もあります。この柔軟な接続方式により、iPhone 15 シリーズや Android フラグシップモデル、さらにはタブレットなど、多様なデバイスで abxylute S9 を活用できます。
USB-C 接続を活用した機能として、パススルー充電が搭載されています。これにより、コントローラーを接続してゲームをしている最中でも、スマホの充電を同時に行うことができ、長時間のゲームセッションでもバッテリー切れを心配する必要がありません。たとえば、旅行中に列車の中で数時間連続でゲームをプレイする場合でも、充電を続けながらプレイできるため、ゲームの中断を避けることができます。また、3.5mm オーディオジャックのサポートもあり、有線ヘッドホンを接続して音声を楽しむことができ、無線ヘッドホンの遅延や接続トラブルを避けたい場合に非常に便利です。ゲームの音楽や効果音をリアルに体感したい人にとって、この機能は不可欠でしょう。
振動機能については、abxylute S9 はスマホの単なるブザー音や一般的なリニアモーターとは異なり、非対称の小型ローターモーターを搭載しています。このモーターによって、ゲーム内の各アクション(例:敵を倒した時、車が衝突した時)に応じたリアルな振動を再現し、手のひらに伝わる振動とゴロゴロとした音が、ゲームへの没入感を大幅に高めます。実際には、Xbox コントローラーに匹敵する感触を実現しているため、家庭用ゲーム機でプレイするような臨場感をスマホでも得られるのです。FPS ゲームで敵からの攻撃を受けた時の振動、レースゲームで路面の凹凸を感じる振動など、細かい振動の変化がゲーム体験を豊かにします。
さらに、FPS ゲームでのジャイロアシストエイムに対応しているため、ゲーム機コントローラー並みの精密な操作を体感できます。たとえば、「Forza 5」でジャイロを使ってカーブを攻めたり、「ゼルダの伝説」で弓のエイムを極限まで微調整したりと、まさに究極のコントロールと没入感が味わえます。これにより、スマホでのゲームプレイに新次元の快感をプラスすることができます。
操作系の核心となるのは、フルサイズのジョイスティックです。このジョイスティックは、Xbox コントローラーに近い形状と感触を追求し、ドリフト(意図しない操作ずれ)がなく、デッドゾーン(操作が反映されない範囲)もない設計になっています。そのため、微細な操作も正確に伝えられ、FPS ゲームでの照準調整や、レースゲームでのステアリング操作など、精密な操作が求められるシーンでも安定したパフォーマンスを発揮します。長時間プレイしてもジョイスティックがズレることがないため、一貫した操作感を保つことができます。
さらに、ジョイスティックには耐摩耗リングと金属エッジが追加されているため、使用回数を重ねるほど滑らかな動きになり、長期間使用しても操作感が劣化しにくい耐久性を備えています。加えて、abxylute S9 用に特別にカスタマイズされたジョイスティックは、量産版では約 120gf の抵抗力を持つように改良され(試作品時は 90gf)、特に FPS ゲームでの照準安定性が向上し、急激な操作変化にも追従しやすくなっています。この改良は、テスターからのフィードバックを基に行われたもので、ゲーマーの実際の使用シーンに合わせた最適化が図られています。
トリガーボタンにはホールエフェクトセンサーが採用されています。これにより、256 段階の感度調整が可能になり、デッドゾーンの範囲もユーザーの好みに合わせてカスタマイズできます。たとえば、FPS ゲームでは軽い押し込みでショットを発射し、レースゲームでは深く押し込むほど加速力を上げるといった調整が可能で、どんなゲームジャンルでも最適な操作感を設定できるのです。この高いカスタマイズ性により、各ゲーマーのプレイスタイルに合わせて操作感を調整でき、より快適なゲーミング体験を得ることができます。
戦略的なプレイを支援する機能として、2 つのプログラム可能なボタンが搭載されています。このボタンには、よく使うコンボ技や複数の操作を一括して実行するマクロを登録でき、ゲーム内での有利な立場を確保する「秘密兵器」として活用できます。たとえば、「原神」で特定のキャラクターのスキルを連続で発動するコンボを登録しておけば、ワンタッチで複雑な操作を実行でき、ゲームの勝敗を分ける鍵となることがあります。
また、方向キー周りには、クロスパッド、3D パッド、サークルパッドの 3 種類の交換可能なオプションが用意されているため、ゲームのジャンルや個人の操作習慣に合わせて最適な部品に交換でき、操作の確実性と快適性を高めることができます。例えば、2D アクションゲームではクロスパッドが使いやすく、3D アドベンチャーゲームでは 3D パッドが便利な場合があり、状況に応じて交換することで常に最適な操作環境を整えることができます。
静音設計も abxylute S9 の重要な特徴の一つです。通常、ゲームコントローラーのボタンを押すと「カチカチ」という音が発生することがあり、公共の場や夜間の家庭での使用時に周りに迷惑をかけることが懸念されます。しかし、abxylute S9 はボタン操作時の音を極力抑えた静音構造になっているため、電車の中や寝室でも周りを気にせず、集中してゲームを楽しむことができます。通勤時間中にスマホでゲームをプレイする人や、家族が寝静まった後にゲームをする人にとって、この静音設計は非常に重要なポイントです。
Android ユーザーにとっては、タッチスクリーンマッピング機能が大きなメリットとなります。この機能は、本来コントローラーに対応していないゲーム(例:『原神(Genshin Impact)』)でも、コントローラーのボタン操作を画面上のタッチ位置に割り当てることでプレイ可能にするもので、そのため、Android ユーザーは「原神」のように本来コントローラー非対応の人気ゲームでも、物理コントローラーの操作性を活用してプレイできるようになるのです。この機能が無料で提供される点も魅力的で、追加の費用をかけることなくゲーミング体験を向上させることができます。

abxylute S9 の対応範囲はスマホだけに限定されません。実際の使用例を見てみると、Android タブレットでは『Soul Knight』のようなローカルゲームを快適にプレイでき、Steam リンク経由では PC ゲーム『ウィッチャー 3』をリモート操作で楽しむことも可能です。Xbox クラウドゲーミング(ゲームパス)を利用すれば、『Forza 5』のような大作レースゲームを外出先でも体験でき、iPhone 15 ではエミュレーションゲーム『Sonic 3』やローカルゲーム『Call of Duty Mobile』にも対応しています。このように、7 種類のデバイスと 14 種類のゲームで動作する実績があり、多様なゲーミングシーンに柔軟に対応できる汎用性を備えています。
デザイン面では、abxylute のシグネチャーブランドカラーを採用した幾何学模様のフェイスプレートが特徴的です。今回のプロジェクトでは青紫のフェイスプレートがリターンに含まれており、今後はユーザーのフィードバックを基にさらに多くのカラーバリエーションを展開する予定です。このフェイスプレートはマグネット式で着脱が容易なため、ユーザーは自分の好みに合わせてコントローラーの外観を簡単にカスタマイズでき、個性を表現することもできます。
まとめ
abxylute S9 は、スマホゲーミングの限界を打破するために開発されたスマホコントローラーで、その特徴は多岐にわたります。USB-C と Bluetooth の両接続対応による多デバイス互換性、ケース付きでの使用可能な設計、Xbox コントローラー級の振動感触、ドリフトレスなジョイスティック、ホールエフェクトトリガーなど、ゲーマーが求める核心的な機能を網羅しています。
特に、Android でのタッチスクリーンマッピング機能や、交換可能な方向パッド、プログラマブルボタンなどは、ゲームのジャンルや個人のプレイスタイルに柔軟に対応できる高いカスタマイズ性を実現しています。また、テスターのフィードバックを基に追加された照明調整機能や、Nintendo Switch 用アドオンの開発計画など、ユーザーニーズに応えるための努力も見受けられます。
静音設計による周囲への配慮、マグネット式フェイスプレートによる外観カスタマイズの自由度、自動スリープモードによる省電力性能など、細部までこだわった設計が、長時間のゲームプレイを快適に支援します。さらに、7 種類のデバイスと 14 種類のゲームで動作する実績は、その汎用性を裏付けるものです。
abxylute S9 は、単なるスマホコントローラーを超え、スマホを本格的なゲーム機に変える「ゲーミングパーツ」としての価値を持っています。画面タップの制約から解放され、家庭用ゲーム機に匹敵する没入感と操作性を外出先でも体感したいゲーマーにとって、この製品は必見の選択肢と言えるでしょう。今後のアプリアップデートやカラーバリエーションの展開も期待されることから、abxylute S9 が今後のモバイルゲーミング市場にどのような影響を与えていくか、注目が集まります。