現代人の生活は、多忙さや情報過多によって脳に負担がかかることが少なくありません。記憶力の低下や集中力の散漫を感じる日もあるでしょう。そんな中で、「kikippa」は、製薬会社であるシオノギヘルスケアと国立大学発テック企業が共同で開発した、画期的な脳ケアデバイスです。このイヤホンは、単なる音楽を聴くための道具ではなく、「ながら聴き」という日常の一コマに自然に溶け込み、脳を手軽に鍛える新しい習慣を生み出すことを目指しています。
人間の脳波には、リラックス状態と関連するアルファ波や、記憶や集中力に深くかかわるガンマ波があります。研究によれば、ガンマ波は加齢などの影響でその強度が弱まることが報告されています（Trends in Neurosciences 30,317–324 (2007) / Clinical Neurophysiology 116,2719–2733 (2005)）。kikippa は、このガンマ波と同じ周期の音で脳を刺激する「ガンマ波サウンド™」という世界初の特許技術（入力される音声に含まれる部分信号に 40Hz の振幅変調を行って音声を加工する技術）を搭載しています。これにより、ユーザーは自分の好きな音楽やニュース、番組を聴きながら、意識せずに脳の活性化を促すことができるのです。
また、このイヤホンはオープンイヤー型を採用しているため、耳をふさぐことがなく周囲の音も確認でき、通勤中や家事をしながら、あるいは仕事の合間に安全に使用できるのも大きな特徴です。専用アプリと連携することで、自身の認知機能もチェックできるなど、脳の健康を継続的にサポートする仕組みが整っています。
kikippa の特徴
kikippa の最大の特徴は、前述した「ガンマ波サウンド™」による脳刺激機能です。この技術は、1 秒間に 40 回の頻度で変動する波を音の振幅に反映させ、ガンマ波と同じリズムで脳を刺激するものです。通常のガンマ波は脳波の振幅が一定周期で変動するのに対し、ガンマ波サウンド™は音の振幅を同じ周期で変動させることで、脳の記憶や集中力に関連する領域を間接的に活性化させます。このため、ユーザーは特別なトレーニングをする必要がなく、普段から聴いている音楽やニュースを通じて、自然に脳を鍛えることが可能です。
例えば、朝の通勤中に好きな音楽を聴きながら、あるいは夕食の準備をしながらニュースを聴くだけで、脳への投資ができるのです。しかも、このガンマ波サウンド™には「標準モード」「弱モード」「OFF モード」の 3 種類が用意されており、ユーザーの体感や状況に合わせて調整することができます。初めて使用する人でも、弱モードから始めて慣れていくことができるのは親切な配慮です。
次に、高音質とオープンイヤー型の組み合わせが、日常の使用をより快適にしています。ガンマ波サウンド™の機能が注目されがちですが、kikippa は通常のイヤホンとして使用した場合も、高い音質を実現しています。ガンマ波サウンドモードを OFF にすると、量感のある低音域から伸びやかな高音域までが鮮明に再現され、臨場感あふれるサウンドを体験できます。これは、Pixie Dust Technologies, Inc. の落合陽一氏が代表を務める同社がイヤホンの監修を行っていることによるもので、専門知識を活かした音質設計がなされています。
また、オープンイヤー型のデザインは、耳孔を塞がないため周囲の音を遮断しません。これにより、音楽を聴きながらも、交差点での信号音や人の呼びかけを聞き逃すことがなく、安全に使用できます。例えば、公園で散歩しながら音楽を聴きながらも、子供の声を確認できるし、オフィスで仕事の合間に音楽を聴いてリラックスする場合でも、上司からの指示を漏れなく聞くことができます。さらに、kikippa には独自機構の「フレックスイヤーサポート」が搭載されており、装着したときの安定感と長時間使用しても疲れにくい快適さを両立させています。耳の形や大きさが人それぞれですが、このサポートによってずれにくく、運動をしながら使用する場合でも安心できます。
専用アプリの機能も、kikippa の特徴の一つで、脳の健康管理をより体系的に行うことを可能にしています。このアプリには、導入実績が 400 社を超える「脳体力 ® トレーナー CogEvo®」が監修した認知機能チェックツールが搭載されています。これにより、ユーザーは定期的に自身の脳の状態（例えば記憶力や注意力）を確認し、ガンマ波サウンド™の使用効果を間接的に把握することができます。
また、アプリは最新の研究結果をもとに、機能のアップデートやガンマ波サウンド™の強度変更にも対応しているため、長期間使用していくうちに、より最適化された機能を利用できます。ただし、アプリの一部機能は有料で提供されていること、端末の機種や OS のバージョンによっては正常に動作しない場合があることに留意が必要です。アプリを利用する前に、各アプリストアのページで自身の端末の互換性を確認することをおすすめします。
その他、日常の多様なシーンで使用できるように、実用的な機能も充実しています。Bluetooth の標準規格は Ver.5.3 に準拠しており、接続の安定性や通信速度が向上しています。これにより、スマホとの接続が切断されにくく、音楽の再生が途切れることを防ぎます。防水・防塵性能は IP55 相当で、少量の雨がかかったり、汗をかいたりしても安心して使用できます。例えば、ジョギング中や屋外での活動中に突然雨が降っても、イヤホンが故障する心配が少ないです。
バッテリー持続時間は最大 8 時間の再生が可能で、急速充電にも対応しているため、急いで使用する場合でも短時間の充電で必要な電力を確保できます。朝の充電で 1 日中使用できることが多く、外出先でバッテリー切れに悩まされることが少ないです。さらに、「マルチポイント機能」により 2 台のデバイス（例えばスマホとタブレット）を同時に接続でき、スマホで電話を受けながら、タブレットで音楽を聴くといった使い方も可能です。これらの機能は、単に脳を鍛えるだけでなく、日常生活の利便性も高めています。
最後に、kikippa 本体の操作のしやすさも特徴の一つです。ガンマ波サウンドモードの ON/OFF やモード切り替えは、イヤホン本体についている専用の切り替えボタンで簡単に行えます。画面を見なくてもボタンを押すだけで操作できるため、手が忙しいときや歩行中でも安全に設定を変更できます。また、通話やテレビ会議にも対応しているため、ビジネスシーンでも活用できます。例えば、リモートミーティング中にガンマ波サウンドモードを OFF にしてクリアな通話を行い、ミーティングの合間にはモードを ON にして音楽を聴いて脳をリフレッシュするといった使い方ができるのです。
まとめ
kikippa は、製薬会社と国立大学発テック企業の協力によって誕生した、脳ケアと日常の音楽体験を両立させた独特のデバイスです。その核心となる「ガンマ波サウンド™」技術により、ユーザーは特別な努力をすることなく、好きな音楽やニュースを聴きながら脳を鍛えることができる点が最大の魅力です。
加えて、高音質とオープンイヤー型のデザインによる快適な使用感、専用アプリによる認知機能チェック、そして Bluetooth 5.3 や IP55 防水などの実用的な機能が組み合わさることで、単なる「脳トレーニング機器」を超えて、日常生活に溶け込む「音楽体験デバイス」としての価値も高めています。
現代人が直面する脳の疲労や認知機能の低下に対し、kikippa は「ながら聴き」というシンプルな方法で解決策を提示しています。毎日 1 時間程度、自身の好きなコンテンツを通じて脳に投資することで、徐々に記憶力や集中力が改善される可能性があります。もし、「毎日の忙しい生活の中で、どうやって脳を鍛えられるだろうか」と思っているのであれば、kikippa が新しい生活習慣のきっかけになるかもしれません。
ガンマ波サウンド™による脳の活性化、オープンイヤー型による安全な使用、高音質による音楽の楽しみ —— これらの要素が融合した kikippa は、未来の「脳ケアライフスタイル」を提案する、非常に興味深い商品と言えるでしょう。
