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ARグラスとは?スマホやSwitchにつなぐ条件と、XREAL・VITUREの選び方

スマホやゲーム機の画面を目の前の大画面に変えるARグラス。つながる機器の条件と、視野角・度付き対応の見方、国内で買える主要モデルを整理しました。

Modern-G 編集部更新 約14分で読めます
シンプルな線のメガネの前方に、角の丸い長方形の画面が一枚ふわりと浮かぶ、抽象的なイラスト
イラスト:Modern-G

新幹線の座席で、映画をスクリーンのような大画面で見られたら。ARグラスは、そんな想像をかなり手軽に実現してくれる道具です。メガネのような形をした機器をスマホやゲーム機につなぐと、その映像が目の前に浮かぶ大画面として見えます。

ただ、買う前に引っかかる疑問も多いはずです。自分のスマホにつながるのか。メガネの上からかけられるのか。最近よく聞くAIグラスとは何が違うのか。

この先では、ARグラスの見え方の仕組みと、つなぐ機器の条件、比べるときの5つの物差し、2026年10月時点で国内の公式ストアで買える主なモデルを順に整理します。読み終えるころには、手持ちの機器で使えるか、どのタイプが自分に合うかを判断できるはずです。

ARグラスとは?いま売れているのは「映像を映すメガネ」

日本で「ARグラス」として売られている製品の多くは、スマホやPC、ゲーム機をケーブルでつなぎ、その画面をメガネのレンズ越しに大きく映すディスプレイ機器です。業界では「映像グラス」「ディスプレイグラス」「XRグラス」とも呼ばれます。

レンズの奥に小さな有機ELパネル(Micro-OLED)があり、その光を光学部品で目に届けます。外の景色は半透明のレンズ越しに見えたままなので、現実の上に画面が重なる感覚になります。XREALは、この見え方を「10m先に385インチ相当」(1S)、「428インチ相当」(One Pro)のように表現しています。

ARグラスの見え方の模式図。レンズの奥の小さな有機ELパネルの光を光学部品で目に届け、外の景色は半透明のレンズ越しに見えるため、現実の上に画面が重なって見える。
映像グラスの見え方(模式図。実際の光学設計は製品ごとに異なる)Modern-G作図

本来のAR(拡張現実)は、現実の物や場所に合わせてデジタル情報を重ねる技術です。現在の映像グラスの多くは、画面を視界の前に固定するか、頭の向きに合わせて空中に置く程度で、空間を認識する機能は一部の上位機にとどまります。

この「画面を映す機器」という性格が、似た名前のAIグラスとの大きな違いにもなっています。

AIグラスとの違いは「画面が主役か、AIが主役か」

名前が似ているため混同されやすいのが、2026年に国内で一気に増えた「AIグラス」です。一言でまとめると、ARグラスは映像を見るための外部ディスプレイ、AIグラスは話しかけて手伝ってもらうためのメガネです。

ARグラスの多くはバッテリーを内蔵せず、ケーブルでつないだ機器から電力と映像を受け取ります。カメラやAIアシスタントは基本的に持ちません。AIグラスはその逆で、バッテリーとマイク、多くはカメラを内蔵し、無線でスマホとつながります。

「映画やゲームを大画面で見たい」「新幹線で作業用の画面を広げたい」ならARグラス、「撮影や翻訳、質問をハンズフリーでしたい」ならAIグラス、と考えると選び分けやすくなります。AIグラスのタイプと国内で買えるモデルはAIグラスの解説で整理しています。

ARグラスでできること:映画、ゲーム、作業用の画面

使い道は、大きく動画、ゲーム、作業の3つです。

動画なら、スマホの配信アプリを大画面で見られます。飛行機や新幹線、ベッドの上など、テレビを置けない場所で力を発揮します。ゲームなら、Steam DeckやROG Allyなどの携帯ゲーム機、Nintendo Switch、スマホのクラウドゲームを大きな画面で遊べます。作業なら、ノートPCやMacの外部ディスプレイとして使え、周りから画面をのぞかれにくいのも利点です。

上位モデルには、画面を空間の一点に固定する「3DoF」(頭の回転を検知する3自由度の追跡)や、2D映像を3D風に変換する機能もあります。たとえばXREAL One Proは、画面を空間に固定するモードと、視線に追従させるモードを切り替えられます。XREALは、追従モードについて移動中でも見やすく、乗り物酔いの軽減にも効果的だと説明しています。

いっぽうで、ARグラスは単体では何も映りません。手元のスマホやゲーム機が映像を出せるかどうかが、買う前の最大の確認ポイントです。外付けのモニターを持ち歩く選択肢と比べたい人は、モバイルモニターの選び方もあわせて読むと判断しやすくなります。

つなぐ前に確認:USB-Cの「映像出力(DP Alt Mode)」があるか

ARグラスの多くは、USB-Cケーブル1本で映像と電力を受け取ります。このとき接続元の機器は、USB-Cから映像信号を出せる必要があります。この仕組みが「DisplayPort Alternate Mode(DP Alt Mode)」です。XREALは公式サイトで、接続する機器にはUSB-CのDPポートが必要で、DP出力に対応している必要があると明記しています。

見た目が同じUSB-Cでも、充電やデータ転送しかできない端子では映像が出ません。RayNeoもAir 4 ProのFAQで、充電専用やデータ転送専用のポートでは映像が出ないと説明しています。

ARグラスにつなげるかを判断する図。手持ちの機器のUSB-Cが映像出力(DP Alt Mode)に対応していれば直接つながり、iPhone 15以降が例。対応していない場合やSwitch、HDMIのゲーム機はアダプターやドックが必要。
つなぐ前の確認は「USB-Cから映像が出るか」の一点からModern-G作図

主な機器ごとの条件を、各社の公式情報からまとめました。

つなぐ機器直接つながるか補足(各社公式の案内)
iPhone 15以降(USB-C)つながるAppleは15・16・17シリーズなどを外部ディスプレイ対応としている。16eと17eは対象外
iPhone 14以前(Lightning)つながらないApple純正のLightning-Digital AVアダプタなど、変換機器が必要
Androidスマホ機種しだいDP出力に対応した機種のみ。同じメーカーでも機種で異なる
Nintendo Switch / Switch 2つながらない各社の専用ドックやアダプター経由で接続
PS5・Xboxなど(HDMI)つながらないHDMI変換アダプターや専用ドックが必要

iPhoneについて、Appleのサポートページは、iPhone 15・16(16eを除く)・17(17eを除く)などのモデルがDisplayPortで外部ディスプレイにつながると案内しています。RayNeoはGTシリーズの対応表で、iPhone 16e・17e・Airを非対応として挙げています。同じ年のiPhoneでも映らない機種があるので注意してください。

Androidは機種ごとの差が大きく、スペック表に「DisplayPort出力」「映像出力対応」の記載があるかが目安になります。記載がない場合は、メーカーのサポートに問い合わせるのが確実です。

Switchは本体のUSB-Cから直接つなげないため、各社がアダプターやドックを用意しています。XREALはSwitchにはXREAL Hub(公式ストア価格5,980円)が別途必要だとしています。VITUREは専用のモバイルドックや充電アダプターが必要と案内し、RayNeoはGTシリーズの対応表でSwitch 2には「Back Clip」が必要としています。

ROG XREAL R1は外部電源が必要なため、Switchのドックを同梱のROG Control DockにHDMIでつなぐ形です。ゲーム機につなぐ場合は、グラス本体だけでなくアダプター代も予算に入れておきましょう。

選び方:視野角・明るさ・視力補正・重さの見方

接続の条件をクリアしたら、次は5つの物差しで比べます。

視野角(FOV):画面の大きさを決める

視野角は、映像が視界のどれだけを占めるかを示す角度です。数字が大きいほど画面が大きく見えます。国内で売られている主なモデルは46°から59°の範囲に収まっています。各社が掲げる「〇〇インチ相当」は何メートル先を想定するかで変わるため、比べるときは視野角の数字を見るのが確実です。

明るさと調光:屋外や明るい部屋で使うなら

明るさはニト(nit)で表されます。XREAL xbx a01+は最大1,600ニト、VITURE Pro 2も1,600ニトをうたいます。数値が高いほど明るい場所で見やすくなりますが、XREALはxbx a01+のFAQで、透過型グラスの特性上、直射日光の下では画面が白っぽく見えにくくなる場合があると説明しています。

外の光をレンズでどれだけ遮れるかも重要です。電子調光(ボタンや自動で透明度を切り替える機能)があると、映画に集中したいときは暗く、周りを見たいときは明るく切り替えられます。

視力補正:メガネの人は必ず確認

ARグラスはメガネの上からかける設計ではないため、視力の補正方法がモデルによって大きく違います。

  • 本体に近視の調整ダイヤルがある:VITURE Pro 2は0〜−5.0D、VITURE Lumaは最大−6.0Dに対応
  • 度付きのインサートレンズを付ける:XREALやRayNeoは、提携する眼鏡店(JUN GINZAなど)で度付きレンズを作る方式
  • 専用のレンズフレームが同梱:VITURE Beastは近視調整機能を持たず、専用レンズフレームが付属

乱視が強い人や遠近両用が必要な人は、調整ダイヤルでは対応できないことがあります。VITUREもPro 2のFAQで、強い度数や乱視には別売りのレンズフレームを使うよう案内しています。購入前に、提携店で自分の度数に対応できるかを確認しておくと安心です。

重さ:60g台か、80g以上か

ARグラスは一般的なメガネより重く、鼻と耳への負担が長時間使用の快適さを左右します。公式値では、XREAL xbx a01+が62g、VITURE Pro 2が63g、RayNeo GTが68gと軽く、XREAL One Proは87g、ROG XREAL R1は91gです。3DoFや空間固定などの機能が増えるほど重くなる傾向があります。

空間機能:3DoFが必要か

画面を空間に固定する3DoFは、寝転んで映画を見る、首を動かしても画面を同じ場所に置いておく、といった使い方で便利です。いっぽうで、画面が常に正面にある「0DoF」でも、動画を見るだけなら困らない人も多いはずです。XREAL自身も、xbx a01+を0DoFの大画面デバイスと位置づけ、空間機能が必要なら1SやOne Proを検討するよう案内しています。

物差しがそろったところで、実際に国内で買えるモデルに当てはめてみます。

主な機種:XREAL・VITURE・RayNeoの国内モデル

各社の日本向け公式ストアで、2026年10月22日に確認できた主なモデルです。価格はその時点の公式ストアの通常表示額で、変わることがあります。

モデル公式価格重さ視野角視力補正
XREAL xbx a01+43,980円62g50°度付きインサート(別売)
XREAL 1S67,980円82g52°度付きインサート
XREAL One Pro84,980円87g57°度付きインサート
VITURE Pro 249,880円63g50°本体で0〜−5.0D
VITURE Luma64,880円—50°本体で最大−6.0D
VITURE Beast82,880円—58°専用レンズフレーム同梱
RayNeo Air 4 Pro45,980円76g46°度付きインサート
RayNeo GT Max67,980円78g59°度付きレンズ

(—は公式ページで値を確認できなかったもの)

XREAL:軽量機から空間固定の上位機まで

XREALは、日本でARグラスの代名詞のように検索されるブランドです。いちばん手頃なXREAL xbx a01+は62gと軽く、最大1,600ニトの明るさとHDR10をうたいます。画面は常に正面に表示される0DoFです。

XREAL 1Sは、XREAL独自のX1チップでネイティブ3DoFに対応したモデルで、最大700ニト、120Hzです。One Proは視野角57°の上位機で、IPD(瞳孔間距離)に合わせたM・Lの2サイズがあります。ゲーム向けには、ASUSのゲーミングブランドROGの名を冠したROG XREAL R1があり、240Hzのリフレッシュレートと、HDMIやDisplayPortをつなげるROG Control Dockが特徴です。公式ストア価格は141,550円です。

VITURE:本体で近視を調整できるモデルが多い

VITUREの強みは、本体に近視の調整ダイヤルを持つモデルが多いことです。Pro 2は63gで、VITUREは同社史上もっとも薄いXRグラスだと説明しています。Lumaは最大−6.0Dの近視調整に対応します。

フラッグシップのVITURE Beastは、視野角58°、最大1,250ニト、ネイティブ3DoFを備えます。上位のLuma Ultra(89,880円)は、6DoFの空間トラッキングやハンドジェスチャーに対応するモデルです。

RayNeo:価格を抑えたHDR対応モデル

RayNeoのRayNeo Air 4 Proは、HDR10対応をうたい、45,980円と手頃です。2026年10月時点では、視野角59°のGT Maxと、68gのGTも新しいモデルとして公式ストアに並んでいます。GTシリーズの公式ページには、iPhone、Galaxy、iPad、Mac、Switchなど、対応機器の具体的な一覧が載っています。

クラウドファンディング発の映像グラス

Modern-Gでは、Kickstarter発のSentinel XR Gaming Glassesも紹介してきました。Modern-Gの製品ページに掲載したキャンペーン時の情報では、視野角52°、重さ80g、0〜−5.0Dの近視調整をうたっていました。大手と同じ物差しで見ると、スペックは近い水準です。

ただし、クラウドファンディングの製品は届くまでに遅れが出ることがあり、日本での保証窓口や、無線機能を持つ場合の技適の扱いも製品ごとに異なります。キャンペーン状況はリンク先で確認し、支援前に日本への発送条件を確かめてください。

Related ReadingAIグラスとはカメラやAIアシスタントを内蔵したメガネのタイプと、国内で買えるモデルの解説

どのモデルを選んでも、目の前に映像を映す機器であることは同じです。最後に、体への負担を減らす使い方を確認しておきます。

酔い・目の疲れ・安全面で気をつけたいこと

ARグラスは目のすぐ前に映像を映すため、使い方によっては目の疲れや酔いを感じることがあります。メーカー各社も、長時間の連続使用を避けるよう案内しています。

具体的な目安として、XREALはROG XREAL R1のFAQで45〜60分ごとに約10分の休憩を推奨し、VITUREはPro 2の推奨装着時間を3〜4時間としています。また、XREALは周囲の状況を十分に把握できない環境での使用を控えるよう求めています。歩きながら使うのは避けましょう。

酔いやすい人は、画面を空間に固定するモードと視線に追従するモードを試し、楽なほうを選ぶとよいでしょう。編集部としては、最初は短い動画から試し、少しずつ時間を延ばす使い方をすすめます。目の不調が続く場合は使用を中止し、眼科に相談してください。

まとめ:ARグラス選びは「つなぐ機器」から逆算する

ARグラスは、グラスそのものより「何につなぐか」で満足度が決まる道具です。手持ちの機器がUSB-Cから映像を出せるかを確かめ、そのうえで視野角、明るさ、視力補正、重さ、空間機能の順に絞り込むと、候補は自然に2〜3台まで減ります。

  • iPhone 15以降で動画を見るのが中心なら、60g台の軽いモデル(XREAL xbx a01+、VITURE Pro 2)から検討するのが無難です。
  • 近視でメガネを外したくないなら、本体で度数を調整できるVITUREのPro 2やLumaが候補です。
  • 寝転んで映画を見たい、作業画面を空間に固定したいなら、XREAL 1SやOne Pro、VITURE Beastのような3DoF対応機が向いています。

撮影や翻訳が目的なら、ARグラスではなくAIグラスのほうが満足度は高いはずです。持ち歩ける大画面を別の方法で手に入れたい人は、モバイルモニターの選び方も比べてみてください。

Sources

  1. XREAL 公式サイト「XREAL 1S」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  2. XREAL 公式サイト「XREAL One Pro」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  3. XREAL 公式サイト「xbx a01+」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  4. XREAL 公式サイト「ROG XREAL R1」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  5. XREAL 公式サイト「XREAL AURA」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  6. XREAL 日本公式オンラインストア(XREAL 1S、One Pro、xbx a01+、ROG XREAL R1、XREAL Hub) (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  7. VITURE 日本公式サイト「VITURE Pro 2 XRグラス」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  8. VITURE 日本公式サイト「VITURE Luma XRグラス」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  9. VITURE 日本公式サイト「VITURE Luma Ultra XRグラス」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  10. VITURE 日本公式サイト「VITURE Beast XRグラス」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  11. RayNeo 日本公式ストア「RayNeo Air 4 Pro ARグラス」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  12. RayNeo 日本公式ストア「RayNeo GT ARグラス」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  13. RayNeo 日本公式ストア「RayNeo GT Max ARグラス」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  14. Apple サポート「iPhoneのUSB-Cコネクタで充電および接続する」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)

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