- ホーム
- おすすめ・比較ガイド
- 見守りカメラの選び方:ペット・子ども・離れて暮らす親と安全な設定
Guide
見守りカメラの選び方:ペット・子ども・離れて暮らす親と安全な設定
ペットや離れて暮らす親を見守るカメラは、映像の流出を防ぐ設定が先。公的な注意喚起をもとに、選び方と設置のマナーをまとめました。

仕事の合間に、留守番中の猫が水を飲んだか確かめたい。電話に出なかった実家の母が、いつもどおり台所に立っているか知りたい。見守りカメラは、そんな小さな不安をスマホひとつで和らげてくれます。
一方で、映像が外に漏れないか、月額料金がいくらかかるかが気になって、なかなか選べない人も多いはずです。順番を変えると、選び方はぐっと簡単になります。総務省やIPA(情報処理推進機構)の注意喚起をもとに、まず安全に管理できるかを確かめ、それから用途に合う機能を選ぶ。読み終えるころには、自分の家に合う1台と、設置前にやるべき設定がわかるはずです。
結論:機能より先に「安全に管理できるか」で選ぶ
見守りカメラは、家の中の映像をインターネット経由で見る道具です。便利な反面、設定が甘いと、知らない人に映像を見られるおそれがあります。総務省は2025年12月、ネットワークカメラの映像を集めて公開するウェブサイトが複数確認されているとして、管理者に設定の確認を呼びかけました。
そのため編集部としては、次の順番で選ぶことをすすめます。
- メーカーのサポートとファームウェア更新が続く製品か
- パスワードとアカウントを安全に設定できるか
- 映像をどこに保存し、月額がいくらかかるか
- 見守る相手に合った機能があるか
首振りや画質の比較は、そのあとで十分です。とはいえ、そもそも「見守りカメラ」と呼ばれるものは何を指すのでしょうか。よく混同される防犯カメラとの違いから見ていきます。
見守りカメラと防犯カメラはどう違う?
見守りカメラは、家族やペットの様子を確かめるための室内カメラです。双方向の通話、首振り、ペットの鳴き声の通知など、離れた場所から「様子を見て、声をかける」機能が中心です。
防犯カメラは、玄関や駐車場など屋外を撮って、不審者を記録・威嚇するためのものです。防水や夜間撮影、電源の取り方が重視されます。たとえばEufy Security SoloCam S220は、ソーラー充電で動く屋外向けのカメラです。
用途が混ざると選び方を誤りやすくなります。室内の見守りが目的なら、屋外用の機種を選ぶ必要はありません。逆に、屋外を撮るカメラは、近所の家や道路が映り込まないよう向きに配慮しましょう。室内の見守りに絞ったら、次は「誰を見守るか」です。
誰を見守る?用途別に必要な機能
見守る相手によって、必要な機能はかなり違います。代表的な3つの用途を表にまとめました。
| 見守る相手 | あると便利な機能 | 注意したいこと |
|---|---|---|
| ペット | 首振り、鳴き声・動きの通知、双方向の通話、おやつを出す機能 | 通知が多すぎないか。ケーブルをかじられない配置 |
| 子ども(留守番) | 双方向の通話、帰宅の通知、家族で映像を共有 | 子どもにも撮影していることを伝える |
| 離れて暮らす親 | 動きが少ないときの通知、夜間撮影、家族での共有 | 本人の同意。寝室や浴室は避ける |
ペット向けには、専用のカメラもあります。Furboの公式サイトによると、ライブ映像、暗視、双方向の会話、おやつを投げる機能、吠えたときの通知は、有料サービスに登録しなくても使えます。動画のクラウド録画やAIによる通知は、有料の「Furboドッグシッター」の機能です。
カメラで見守る以外の方法もあります。家での過ごし方をペットと楽しむ道具に興味があれば、ペットロボットの選び方も参考になります。
安全に使うためのセキュリティチェックリスト
機能の見当がついたところで、この記事でいちばん伝えたい部分に入ります。総務省、IPA、NOTICEの公的な注意喚起を、家庭で確認しやすい形に置き換えました。守るべき場所は、カメラ本体、アプリのアカウント、映像の保存先の3か所です。
購入前と設置時に確認したい7項目
- 初期パスワードは使う前に必ず変更する。 IPAは、ネットワークカメラや家庭用ルーターは利用前にパスワードを変更するよう呼びかけています
- パスワードは長く複雑にし、ほかのサービスと使い回さない(IPA)
- パスワード認証が有効になっているかを確認する(総務省)
- ファームウェアを最新にし、メーカーのサポートが続いているかを確かめる(総務省)
- 使わない機能は無効にする(総務省)
- サポートが終わった機器は、買い替えを検討する(総務省)
- 使わなくなった機器を放置せず、手放す前に初期化する(総務省、IPA)
総務省の注意喚起は、設定の甘いカメラがマルウェア(悪意のあるプログラム)に感染し、サイバー攻撃に加担してしまうおそれも指摘しています。2026年7月には、家庭のIoT機器が攻撃の「踏み台」にされる問題への官民の対策も公表されました。映像の流出だけでなく、知らないうちに加害者側になるリスクもあるということです。
アプリのアカウントも守る
最近の見守りカメラの多くは、カメラ本体ではなくメーカーのアプリやクラウドのアカウントで映像を見ます。アカウントが乗っ取られると、カメラの設定が正しくても映像を見られてしまいます。編集部としては、二段階認証が使えるアプリなら必ず有効にし、家族と共有するときは同じIDを使い回さず、共有機能で招待することをすすめます。
JC-STARのラベルも参考に
IPAは、IoT製品のセキュリティ機能を確認してラベルで示す「JC-STAR」という制度を運営しています。最も基本的な★1は、IoT製品に共通する最低限の要件を満たすことを示します。取得した製品はIPAのサイトで一覧を確認できます。
ただしIPA自身も、ラベルがあっても完全なセキュリティを保証するものではないと説明しています。また2026年10月時点で編集部が一覧を確認した範囲では、取得製品は業務用のネットワークカメラが中心でした。家庭用の見守りカメラでは、ラベルの有無よりも、上のチェックリストを満たせるかで判断するのが現実的です。
映像の保存方式と月額料金の考え方
映像の保存先は、主にmicroSDカード、メーカーのクラウド、家庭内のNASの3つです。どれを選ぶかで、月額費用と安全性のバランスが変わります。
| 保存先 | 月額 | 長所 | 気をつけたい点 |
|---|---|---|---|
| microSDカード | かからない | 映像が家の中にとどまる | カメラごと盗まれると映像も失う。容量で上書き |
| メーカーのクラウド | かかることが多い | 外出先から過去の映像を見やすい。AI通知など | 料金が続く。保存期間に上限 |
| NAS(家庭内のサーバー) | かからない | 複数台をまとめて長く保存 | 対応機種が限られる。設定の手間 |
たとえばTP-LinkのTapo C210は、公式サイトによると最大256GBのmicroSDカードに録画できます。同社のクラウドサービス「Tapo Care」は最大30日間の動画履歴をうたいますが、料金は「Tapoアプリでご確認ください」とされ、変更の可能性があると案内されています。
Furboドッグシッターは、犬や人を検知したときに15秒の動画をクラウドに保存し、24時間後に自動で削除すると説明しています。公式サイトでは30日間の無料体験が案内されていますが、月額料金は2026年10月時点でページの文章からは確認できませんでした。月額のサービスは、無料期間が終わったあとの料金と解約方法を確認してから申し込みましょう。
複数のカメラの映像を家の中で長く保管したいなら、NASという選択肢もあります。仕組みや選び方はNASの解説にまとめています。
設置するときの注意:同意・プライバシー・電波
見守りカメラは、撮られる側の気持ちへの配慮が欠かせません。とくに離れて暮らす親を見守る場合は、本人が納得していることが前提です。編集部としては、次の点を事前に話し合っておくことをすすめます。
- どの部屋に置き、いつ映像を見るのか
- 寝室・浴室・トイレなど、映さない場所
- 介護ヘルパーや来客に、カメラがあることを伝えるか
- 不要になったら外すこと
カメラを置くことに抵抗がある家族もいます。その場合は、映像を使わない見守りも検討できます。たとえば象印の「みまもりほっとライン」は、通信機能のある電気ポットの使用状況を家族に知らせるサービスです。公式サイトでは月額3,300円、初期費用5,500円と案内されています。
Wi-Fiがない実家ではどうする?
多くの見守りカメラは、Wi-Fiでインターネットにつながることが前提です。Tapo C210の公式ページも、Wi-Fiネットワークによるインターネット接続が必要だと明記しています。実家にWi-Fiがない場合は、光回線やホームルーター、モバイルルーターを用意するところから考える必要があります。
海外から取り寄せたカメラと技適
通販サイトでは、海外製の安価なワイヤレスカメラも見かけます。総務省の近畿総合通信局は、技術基準適合証明を受けていない無線LANの監視カメラが航空機の無線に混信を与えた事例を紹介し、注意を呼びかけています。日本で使うワイヤレスカメラは、技適マークの有無を必ず確認しましょう。確認の方法は技適マークの解説で紹介しています。
設置の準備まで見通せたら、最後に具体的な製品の選び方を見ておきましょう。
主な見守りカメラの選び方の目安
ここでは特定の順位はつけず、選ぶときの目安になる代表的な製品を挙げます。価格や仕様は執筆時点(2026年10月)の公式情報です。
部屋全体を見たいなら首振り型
TP-LinkのTapo C210は、水平360°・垂直114°の首振りに対応し、マイクとスピーカーで会話もできる3MPのカメラです。ペットが部屋を動き回る家や、ひと部屋を広く見たい場合に向いています。SwitchBotも「見守りカメラ」「見守りカメラPlus 3MP/5MP」などの首振り型をそろえています。
スマートホームとまとめて使うなら
SwitchBotのように、スマートロックや照明、センサーと同じアプリで管理できるメーカーを選ぶと、「玄関の鍵が開いたらカメラで確認する」といった連携がしやすくなります。始め方はスマートホームの始め方、賃貸での鍵の後付けはスマートロックと賃貸の解説を参考にしてください。
犬の見守りが中心なら専用機
おやつを出す、吠えたら知らせる、といった犬向けの機能を重視するなら、Furboのようなペット専用カメラが候補になります。基本機能は無料、録画とAI通知は有料サービス、という料金の分け方を理解したうえで選びましょう。
どの製品でも、購入前にメーカーのサポートページを開き、ファームウェアの更新履歴が続いているか、日本語の問い合わせ窓口があるかを確認しておくと安心です。
まとめ:あなたに合う見守りカメラ
見守りカメラの安心は、画質や機能より、本体・アカウント・保存先の3か所をきちんと管理できるかで決まります。初期パスワードを変え、更新を止めず、家族とは招待で共有する。そのうえで月額と保存期間を比べ、見守られる人と映さない場所を決めておけば、カメラは不安の種ではなく、ほっとするための道具になります。
ペットのために部屋全体を見たい人は首振り型。家の鍵や照明とまとめて自動化したい人は、スマートホーム連携型が便利です。犬の留守番が中心なら専用機が向いています。カメラに抵抗がある家族には、映像を使わない見守りサービスも選択肢になります。
Sources
- 総務省「ネットワークカメラのセキュリティ設定についての注意喚起 〜カメラの管理者の皆様へ〜」(2025年12月23日) (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- 総務省 報道資料「IoT機器のセキュリティ向上を推進する新しい『NOTICE』を開始」(2024年3月29日) (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- 総務省 報道資料「家庭用IoT機器を悪用したサイバー攻撃への官民一体となった対策の推進について」(2026年7月21日) (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- 総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- 総務省 近畿総合通信局「不法ワイヤレス監視カメラにご注意ください」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- IPA「ネットワークカメラや家庭用ルータ等のIoT機器は利用前に必ずパスワードの変更を」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- IPA「JC-STAR(セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度)」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- IPA「適合ラベル取得IoT製品リスト」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- NOTICE(ナショナル・オペレーション・トゥワーズ・IoT・クリーン・エンバイロメント) (2026-10-22確認。メンテナンス中の表示)(新しいタブで開きます)
- TP-Link Tapo「Tapo C210」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- TP-Link「Tapo Care」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- Furbo公式ストア および「Furboドッグシッター」 https://shopjp.furbo.com/pages/furbo-software (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- SwitchBot公式サイト (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- Anker Japan「eufy Security」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- 象印マホービン「みまもりほっとライン」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- 情報セキュリティ安心相談窓口(新しいタブで開きます)
Newsletter
こうした発見を、メールで受け取りませんか。
新着製品と読みものを、週2回お届けします。



