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技適マークとは?海外ガジェットやクラファン製品を買う前の確認ポイント

Wi-FiやBluetoothを使う海外ガジェットを買うなら、最初に確認したいのが技適マーク。確認方法と、マークがないときの考え方を整理します。

Modern-G 編集部更新 約10分で読めます

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技適マークとは?海外ガジェットやクラファン製品を買う前の確認ポイント

線で描いた小さな無線機器から電波の弧が広がり、その手前に確認済みを示す小さな印が置かれた、抽象的なイラスト
イラスト:Modern-G

Kickstarterで見つけたBluetoothイヤホン、海外通販で安く売られているスマートウォッチ。届いた箱を開けてから「これ、日本で使って大丈夫?」と手が止まった経験はないでしょうか。

その答えを左右するのが技適マークです。マークの意味、確かめ方、マークがない機器を使うリスク、そして「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」の条件を、総務省の公開情報と電波法の条文をもとに見ていきます。読み終えるころには、買う前、届いた後、使う前のそれぞれで何を見ればよいかを、自分で判断できるようになるはずです。

技適マークとは:電波を出す機器が日本の基準に合っている証明

技適マークは、電波法令で定める技術基準に適合した無線機であることを示すマークです。「技適」は技術基準適合証明(および工事設計認証など)の略で、総務省が制度を所管しています。

大事なのは、家庭やオフィスで使うWi-Fi機器、Bluetooth機器、コードレス電話などは、技適マークが付いていれば無線局の免許を受けずに使える、という点です(総務省「技適マークのQ&A」)。逆にいえば、技適マークは「免許なしで使ってよい」ための前提条件になっています。

マークの形はこれまでに変わっており、総務省は1995年(平成7年)以前の旧タイプのマークも有効だとしています。ただし古いスプリアス規定で認証された機器は「当分の間」使用できるという経過措置の扱いなので、古い中古無線機を買う場合は販売元への確認が必要です。

なぜ必要か:電波法のルールと「使う人」の責任

電波は多くの人が共有する限られた資源です。チャンネルや送信出力に基準があるのは、知らないうちに他人の通信を妨害しないためだと総務省は説明しています。

見落とされがちなのは、電波法の規制が「使う人」にも及ぶことです。総務省のQ&Aは、技適マークの付いていない無線機を使うと電波法違反になる場合があるとし、違反した場合は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になると明記しています(電波法第110条)。公共性の高い無線局に妨害を与えた場合は、5年以下の拘禁刑または250万円以下の罰金の対象です。

「受信するだけだから関係ない」とも言えません。総務省は、Bluetoothのスピーカーやイヤホンも接続時に機器を識別する信号を出すため、必ず電波を発射すると説明しています。

対象になるのは、電波を出すガジェットのほとんど

では、どんな製品に技適が関係するのでしょうか。答えは「電波を出すもの、ほぼすべて」です。

総務省のQ&Aでは、スマートフォン、Wi-Fi機器、Bluetooth機器(イヤホン、スピーカー、マウス、キーボードなど)、コードレス電話、ワイヤレスマイク、ドローンなどに技適マークが付いていると案内されています。ドローンは、飛行距離がごく短い微弱無線や赤外線を使うもの以外が対象です。

Modern-Gで紹介することの多い製品に当てはめると、次のようになります。

製品の例主な無線確認のポイント
ワイヤレスイヤホン、スマートウォッチBluetooth本体が小さいので、充電ケースや取扱説明書、アプリの設定画面に表示されることがある
スマートフォン、タブレットWi-Fi、Bluetooth、モバイル通信多くは設定画面で表示。海外向けモデルは要注意
AIグラス、カメラ、スマートホーム機器Wi-Fi、Bluetooth本体の銘板、パッケージ、アプリの「認証」表示
ドローンWi-Fi、専用の無線技適に加え、使う電波によっては免許が必要(100g未満ドローンの記事も参照)

技適マークが付いていても、アマチュア無線機やデジタル簡易無線のように、免許や登録が別に必要な機器もあります。トランシーバーを買うときは特に確認してください。

技適の確認方法:本体・画面・総務省の検索

対象がわかったら、次は手元の機器や買いたい製品を確かめる番です。手順は3段階で考えると迷いません。

技適の確認を3段階で示した図。1は本体とパッケージの表示を見る、2は設定画面などの画面表示を見る、3は総務省の検索で番号やメーカー名を照合する。
技適の確認は「本体・パッケージ」「画面表示」「総務省の検索」の3段階(模式図)Modern-G作図
  1. 本体とパッケージを見る。 多くの場合、型式名や製造者が書かれた銘板(ラベル)の中に技適マークと番号が表示されています。イヤホンは充電ケースや取扱説明書に表示されている場合もあります。
  2. 画面の表示を見る。 スマートフォンでは操作によって画面に表示する機種が多く、無線ルーターなどは設定画面に表示する場合があります。表示の出し方は取扱説明書で確認できます。
  3. 総務省のデータベースで番号を照合する。 総務省の「技術基準適合証明等を受けた機器の検索(外部サイト)(新しいタブで開きます)」では、技術基準適合証明番号や工事設計認証番号、メーカー名(氏名又は名称)、型式名で検索できます。

番号での照合は、販売ページに「技適取得済み」と書かれているだけで、番号やマークの写真が出ていないときに役立ちます。検索で型式名とメーカー名が一致するかを見てください。編集部としては、クラウドファンディングの製品ページでは、マークの画像だけでなく番号まで示されているかを一つの目安にしています。

技適がない機器はどうなる?「特例制度」の条件

確認してもマークが見つからなかったら、どうなるのでしょう。電波法第4条の2に基づく特例で、一時的に使える場合はあります。ただし対象は限られ、日常使いの抜け道ではありません。

技適のない機器を使える2つの特例を比べた図。入国者が自ら持ち込む機器は入国の日から90日以内、届出をした実験・試験・調査は届出の日から180日以内で、同じ目的・規格での再届出はできない。
技適のない機器を使える特例は2つだけ。普段使いの抜け道ではない(電波法第4条の2より作図)Modern-G作図

訪日外国人などが持ち込む機器(90日)

日本に入国する人が自分で持ち込むWi-Fi機器などは、電波法に定める技術基準に相当する基準に適合していることなどを条件に、入国の日から90日以内に限って使えます(電波法第4条の2第1項、電波法施行規則第6条の3)。条文は「入国する者が自ら持ち込む」機器を対象としているため、海外通販で取り寄せた機器はこの制度では使えません。

技適未取得機器を用いた実験等の特例制度(180日)

2019年11月に始まった制度です。条件を満たし、総務大臣に届け出ると、届出の日から180日以内に限って技適のない機器を使えます(電波法第4条の2第2項・第3項、施行規則第6条の3)。主な条件は次のとおりです。

  • 目的は実験・試験・調査に限られる(科学技術の発達のための実験、電波の利用効率に関する試験、電波の利用の需要に関する調査)。実際のサービス提供や普段使いには技適の取得などが必要
  • 対象はWi-FiやBluetoothなど、総務大臣が告示で指定した規格と周波数帯の機器に限られる
  • 機器が指定された規格に適合していることを、利用者が自己責任で確認する。市販品なら、規格名と米国FCCや欧州CEなど外国の認証を受けていることを、本体・パッケージ・マニュアルで確かめる(総務省の制度資料)
  • 届出は使い始める前に、電波利用電子申請で行う。個人も法人も届け出られ、手数料はかからない
  • 同じ目的・同じ規格での再届出はできない(電波法第4条の2第2項ただし書)。180日を過ぎる前でも、実験を終えたら廃止の届出が必要

対象の規格や周波数帯は見直されてきました。総務省は2024年11月、特例の対象システムと帯域を追加する省令改正案について意見募集の結果を公表しています。利用する前には、総務省の制度ページ(外部サイト)(新しいタブで開きます)で最新の対象規格を確認してください。

クラファン・海外通販で買う前・届いた後・使う前のチェック

クラウドファンディング製品では、日本への出荷を予定していても、技適の取得が製品の完成より後になることがあります。キャンペーンページの「Japan」「技適」「TELEC」「MIC」といった記載が、実際に取得済みなのか、予定なのかを読み分けることが大切です。手順はKickstarterの使い方で、届かない・仕様が変わるといったリスクはクラウドファンディングのリスクで詳しく扱っています。

買う前

  • 製品ページやFAQに技適の記載があるか。「取得済み」か「申請中・予定」か
  • 番号やマークの画像が示されているか。示されていれば総務省の検索で照合する
  • 日本向けモデルと海外向けモデルが分かれていないか
  • 日本の正規販売店や国内代理店があるか

届いた後

  • 本体、パッケージ、取扱説明書、アプリの設定画面で表示を探す
  • 技適が見つからなければ、電源を入れて無線機能を使う前に販売元に問い合わせる

使う前

  • 技適が確認できない場合は使わずに、販売元や総合通信局に相談する
  • 実験目的で特例制度を使う場合は、条件を満たしているかを確認し、使い始める前に届け出る

売る側のルールと、ネット通販で気をつけたいこと

販売する側にもルールがあります。電波法第102条の11は、製造業者・輸入業者・販売業者に、技術基準に適合しない無線設備を製造・輸入・販売しないよう努める義務を課しています。総務省は2020年に「技術基準不適合無線機器の流通抑止のためのガイドライン」を公表し、ネットショッピングモールの運営者にも自主的な取り組みを求めました。

総務省はさらに毎年、ネット通販などで流通する無線設備を購入して測定する「無線設備試買テスト」を行っています。令和7年度は、微弱無線設備の基準に適合しない無線設備が168機種確認されました。テストで判明した機器の情報は電波利用ポータルで公表されています。

国内のモールで売られているからといって、技適が確認されているとは限りません。家電量販店の店頭よりも、自分で確かめる場面が多いと考えておくのが安全です。

なお、充電器やモバイルバッテリーには、電波とは別に電気用品安全法のPSEマークがかかわります。こちらはPSEマークの記事で解説しています。関税や消費税は個人輸入の関税の記事を参照してください。

よくある質問

技適マークがない製品を買うこと自体は違法ですか?

総務省のQ&Aが違反の可能性を示しているのは、技適マークのない無線機を「使用」した場合です。ただし総務省は、技適マークのない無線機の購入・使用には十分注意するよう呼びかけています。電源を入れれば電波が出る機器も多いため、使えないものを買わないのがいちばん確実です。

海外で買ったスマートフォンは日本で使えますか?

総務省は、技適マークが付いていない海外向けスマートフォンを日本で使うと電波法違反になるとしています。例外は、訪日観光客などが短期間持ち込む場合の特例です。日本に住む人が日常的に使う目的なら、技適の付いたモデルを選んでください。

技適マークはスマートフォンのどこで確認できますか?

多くの機種は設定画面(端末情報や認証の項目など)に表示されます。表示の方法は取扱説明書に書かれています。バッテリーを取り外せる機種では、バッテリーを外した場所に表示されている場合もあります。

特例制度に届け出れば、技適のない製品を普段使いできますか?

できません。特例制度は実験・試験・調査の目的に限られ、期間も届出から最長180日です。同じ目的・規格での再届出もできません。

まとめ:技適は「使う人」が確かめるもの

技適マークは、Wi-FiやBluetoothの機器を免許なしで使うための前提です。マークのない無線機を使うと電波法違反になる場合があり、例外は訪日者の持ち込み(90日)と届出をした実験等(180日)に限られます。確かめ方は、本体・パッケージ、画面表示、総務省の検索の3段階でした。

普段使いのガジェットを探している人は、技適を確認できる製品、できれば国内正規品を選ぶのが確実です。クラファンで支援したい人は、技適が「取得済み」か「予定」かを確かめ、届いたら使う前に表示を見てください。開発や検証のために海外の機器を試したい人は、特例制度の対象規格と条件を総務省のページで確認してから届け出ましょう。

Related ReadingKickstarterの使い方日本から支援する手順と、届くまでにかかるお金・注意点

Sources

  1. 総務省 電波利用ポータル「技適マークのQ&A」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  2. 総務省 電波利用ポータル「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  3. 総務省 電波利用ポータル「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  4. 総務省 電波利用電子申請「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度に係る開設の届出」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  5. e-Gov法令検索「電波法」(第4条の2、第102条の11、第110条) (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  6. e-Gov法令検索「電波法施行規則」(第6条の2の3、第6条の2の4、第6条の3) (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  7. 総務省「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度について」(電波監理審議会 諮問第23号参考資料、2019年10月) (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  8. 総務省 報道資料「電波法施行規則の一部を改正する省令案等に対する意見募集の結果及び電波監理審議会からの答申」(2024年11月27日) (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  9. 総務省 報道資料「技術基準不適合無線機器の流通抑止のためのガイドライン(案)に対する意見募集」(2020年10月28日) (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  10. 総務省「令和7年度無線設備試買テストの結果概要」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  11. 内閣府 規制改革推進室「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度及び技適マーク等の表示方法に関する事業者からの意見」(2026年3月19日) (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
  12. 総務省 電波利用ポータル「総合通信局等の管轄地域と所在地(お問い合わせ先)」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)

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