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スマート電球の選び方:今の照明で使える?賃貸で始める4つの方法
電球を替えるか、シーリングライトを替えるか、リモコンで動かすか。日本の住まいの照明事情から、スマート照明の始め方と買う前の確認点をまとめました。

寝る前に布団の中から明かりを消したい。朝は決まった時間に、少しずつ部屋を明るくしたい。そう思ってスマート電球を調べ始めると、すぐに壁にぶつかります。うちのリビングの照明は、そもそも電球なのか。ハブは要るのか。Matterとは何なのか。
日本の住まいでは、主照明が電球ではなくシーリングライトであることが多く、海外の製品紹介をそのまま当てはめると遠回りになりがちです。そこで、日本の照明事情から出発して、照明をスマートにする4つの方法を比べました。
読み終えるころには、自分の部屋に合う方法を選び、口金・調光器・通信方式・停電時の挙動といった、買ってから困りやすい点を先に確かめられるようになります。
結論:照明をスマートにする方法は4つ。まず「どの照明か」で決まる
スマート照明というとスマート電球が思い浮かびますが、日本の住宅では、リビングや寝室の主照明が電球ではなくシーリングライト(天井に直接取り付ける照明器具)であることが少なくありません。電球が使えない照明に電球型の製品は付けられないため、最初に「スマートにしたい照明は何か」を確認するのが近道です。
| 方法 | 向いている照明 | 工事 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| 電球を替える | 口金(ソケット)に電球を差し込む照明 | 不要 | 口金のサイズ、調光器つき回路、密閉・断熱材施工器具では使えない製品がある |
| シーリングライトを替える | 天井に引掛シーリングなどの配線器具がある照明 | 配線器具があれば不要 | 傾斜天井などは取り付け条件を確認 |
| スマートリモコンで操作する | 赤外線リモコンが付いたシーリングライト | 不要 | 壁スイッチが入っていることが前提 |
| 壁スイッチを押す・替える | リモコンのない照明全般 | 押すだけなら不要、交換は資格が必要 | 交換は電気工事士の作業になる |
編集部としては、赤外線リモコン付きのシーリングライトをすでに使っているなら、照明を買い替える前にスマートリモコンを検討するのが手堅いと考えます。エアコンやテレビもまとめて操作できるためです。デスクライトやペンダントライトなど電球を使う照明で、色や明るさを細かく変えたいならスマート電球、天井の照明ごと新しくしたいならスマートシーリングライト、という分け方になります。
方法の見当がついたら、いちばん手軽なスマート電球から、買う前の確認点を見ていきます。
電球を替える前に確認したい4つのこと:口金・器具・調光器・壁スイッチ
口金のサイズ(E26とE17)
電球の根元のねじ部分を口金といいます。家庭でよく見かけるのは、一般的な電球サイズの「E26」と、小ぶりな「E17」です。SwitchBotは自社のスマート電球について、E26は直径26mmの口金で、現時点ではE26のみを扱っていると説明しています。パナソニックの電球の案内でも、ミニクリプトン電球などの小型電球はE17口金用とされています。
今回確認したSwitchBotとTP-Link(Tapo)のスマート電球は、いずれもE26です。ダウンライトや小型のスタンドに多いE17の照明では選択肢が限られるため、交換前に今の電球の表示か、器具の取扱説明書で口金を確かめてください。
使えない器具がある
スマート電球は、普通のLED電球と同じように「どの器具でも使える」とは限りません。SwitchBotのスマート電球の取扱説明書は、断熱材施工器具、調光機能付き器具、非常用照明器具、誘導灯器具などでは使用しないよう案内しています。金属製のシェードはWi-Fiの電波に影響する、という注意もあります。
調光器つきの回路では使えないことが多い
壁にダイヤル式やスライド式の調光スイッチがある部屋は要注意です。TP-LinkはTapo L535E・L530Eについて「調光器具非対応」とし、調光器を100%の明るさにした状態でも使えないと明記しています。Philips Hueも、有線の調光スイッチはスマートライトに干渉する可能性があるため取り外す必要がある、と案内しています。
壁スイッチを切ると操作できない
見落としやすいのが壁スイッチです。スマート電球は電気が届いている間だけ通信できるため、壁スイッチを切ると電球そのものの電源が落ち、アプリからも操作できなくなります。Philips Hueは、スイッチを切るとアプリ上で「アクセス不可」になり、スイッチを入れ直すまで操作できないと説明しています。
家族が習慣で壁スイッチを切ってしまう家では、ここが最初のつまずきになりがちです。壁スイッチは「入れたまま」にする前提で、操作はアプリや声、専用のスマートスイッチに置き換える、という運用を家族で共有しておくとよいでしょう。
工事をせずに壁スイッチを操作したい場合は、スイッチを物理的に押すロボット型の製品という選択肢もあります。SwitchBotは「ボット」を、壁スイッチなどさまざまなスイッチやボタンに使える製品として案内しています。
電球を使わない照明なら、残る2つの方法が候補になります。
シーリングライトを替える、またはリモコンで動かす
スマートシーリングライト
天井に「引掛シーリング」などの照明器具用の配線器具が付いていれば、シーリングライトの交換に電気工事はいりません。パナソニックは、照明器具用の配線器具が天井に付いていれば工事不要で取り付けられ、付いていない場合は資格が必要な電気工事になると案内しています。傾斜天井や竿縁天井など、取り付けに条件がある天井もあります。
スマート機能を内蔵したシーリングライトの例が、SwitchBotのシーリングライトです。公式サイトによると、Wi-FiとBluetoothを内蔵してハブなしでアプリ操作ができ、調光・調色は1%単位で設定できます。上位版の「シーリングライトプロ」は赤外線のスマートリモコン機能を内蔵し、エアコンやテレビも操作できるとしています。6畳用(リモコン機能なし)の公式ストア価格は税込6,980円です(2026年10月22日時点の値引き前価格)。
今のシーリングライトをスマートリモコンで操作する
付属の赤外線リモコンで操作するシーリングライトなら、スマートリモコンに登録してアプリや声で動かせます。照明を買い替えずに済み、退去時に外すのも簡単です。
国内メーカーのシーリングライトには、もともとタイマー機能を備えたものもあります。パナソニックは、設定時刻に点灯・消灯する「るすばんタイマー」や、時刻で明かりのシーンを切り替える「おまかせモード」などを紹介しています。ただし、おまかせモードは壁スイッチがオンの状態でのみ動作すると注記されています。時刻で点け消しするだけなら、スマート化しなくても足りる場合があります。
エアコンやテレビも含めて家全体をスマートにしたい人は、ハブ機能を持つスマートリモコンから始めるのが効率的です。SwitchBot ハブ3のように、照明を含む赤外線家電をまとめて扱える製品があります。
通信方式とハブ:Wi-Fi・Bluetooth・Zigbeeの違い
どの方法でも、次に決めるのが通信方式です。スマート電球では、製品選びで最も差が出るところで、主に次の3つがあります。
- Wi-Fi:家のルーターに直接つながる。ハブ不要で始めやすい。今回確認した製品はいずれも2.4GHz帯のみ対応
- Bluetooth:スマホと直接つながる。手軽だが届く範囲は部屋の中が目安
- Zigbee:照明どうしが中継しあう省電力の無線方式。ブリッジ(ハブ)が必要
SwitchBotのスマート電球とTapoのスマート電球は、Wi-Fiでハブなしに使えるタイプです。SwitchBotはWi-FiとBluetoothの両方を搭載し、ルーターの不調時もBluetoothで操作できるとしています。
Philips Hueは、ブリッジの有無で使い方が変わります。公式サイトの比較では、ブリッジなしのBluetooth接続は対応ライトが最大10個で部屋単位、Hue ブリッジを使うとZigbeeで家全体をカバーし最大50個、上位の「Bridge Pro」は150個以上に対応するとしています。ブリッジなしでもアプリ操作やタイマー、AlexaやGoogleアシスタントでの音声操作はできますが、テレビや音楽との同期などはブリッジが必要です。
編集部としては、電球1〜2個を試すならWi-Fiタイプで十分です。いっぽう、家じゅうの照明をそろえて凝った演出をしたいならHueのようなZigbee+ブリッジの方式が向いています。Hueは、ZigbeeはWi-Fiの帯域を使わないため、ライトが増えてもWi-Fiに負担をかけないと説明しています。Hue Bridgeの詳しい特徴は製品ページでも紹介しています。
Matter対応で何が変わる?照明での実際
Matterは、メーカーが違っても同じアプリやスマートスピーカーから操作できるようにするための共通規格です。仕組みや各社の対応状況はスマートホームの始め方で詳しく整理しているので、ここでは照明に関係する点に絞ります。
Matter対応の照明なら、AppleのホームアプリやGoogle Home、Alexaなど、使い慣れたアプリにまとめやすくなります。TP-LinkはTapo L535EをMatter認証の製品とし、Matter対応アプリからの設定や、複数のプラットフォームでの同時管理ができるとしています。インターネットが切れてもローカルネットワーク内で通信を続けられる設計だ、とも説明しています。Philips Hueは、Hue ブリッジ経由でMatterやAppleのホームアプリなどに対応します。
ただし、Matter経由でできることは、メーカーのアプリより少ない場合があります。たとえばSwitchBotは、シーリングライトやスマート電球をハブ(ハブミニ(Matter対応)、ハブ2、ハブ3)経由でMatterにつないだ場合、できる操作を「ON/OFF」としています。調色やシーンなど細かな機能はメーカーのアプリで使う、と考えておくのが現実的です。
ここまでで選び方の骨格はそろいました。最後に、買ってからでないと気づきにくい点を押さえておきます。
使い始めてから困りやすい点:停電、待機電力、サポート期間
停電やネット障害のとき
停電から復旧したとき、電球が点灯状態に戻るのか消灯のままなのかは、今回確認した公式資料では明記されていない製品もありました。夜中の停電復旧で突然明かりがつくのが困る寝室などでは、購入後に、アプリに復旧時の動作を選ぶ設定があるかを確かめておくと安心です。
インターネットが止まったときの挙動も方式で違います。Philips Hueは、ブリッジをルーターにつないでいれば、インターネットが止まっても照明の自動化や家の中のスイッチ操作は続き、使えなくなるのはアプリと外出先からの操作だとしています。
消灯中も電力を少し使う
スマート電球は、消灯している間も通信のために電力を使います。SwitchBotの自社測定では、消灯後の消費電力は0.55W、30日間で約0.4kWhです。TP-LinkはTapo L535Eの待機電力を0.4Wと公表しています。Hue ブリッジの待機電力は最大0.1Wです。大きな額ではありませんが、電球の数だけ積み重なる点は知っておいてください。
アプリとサポートが続くか
スマート照明は、アプリやクラウドのサービスがあってはじめて機能が使えます。Philips Hueは、Hue ブリッジの仕様表に「正規販売代理店での購入日から最低36か月間」のサポート期間を記載しています。海外通販で日本未発売のスマート電球を買う場合は、技適マークの有無も確認が必要です(技適マークの解説)。
選び方のチェックリストと主な製品
買う前に確認したい点を、順番にまとめます。
- スマートにしたい照明は電球か、シーリングライトか(方法を決める)
- 電球なら口金はE26かE17か。調光器・密閉・断熱材施工の器具ではないか
- 壁スイッチを入れたままにできるか(家族の習慣も含めて)
- 何個そろえるか。1〜2個ならWi-Fi、家じゅうならブリッジ方式も検討
- 使っているアプリやスマートスピーカーと連携できるか(Matter対応か)
- 白色の調光・調色で足りるか、カラーが必要か
- 停電復旧時の設定と、国内のサポート窓口
主な製品の公表仕様を表にまとめました(2026年10月22日に各社公式サイトで確認)。
| 製品 | 種類・口金 | 通信・ハブ | 明るさ・色 | 公式に記載の注意点 |
|---|---|---|---|---|
| SwitchBot スマート電球 E26 | 電球・E26 | Wi-Fi+Bluetooth、ハブ不要 | 800lm、2700〜6500K+カラー | 断熱材施工器具・調光機能付き器具などは不可 |
| Tapo L535E | 電球・E26 | Wi-Fi、ハブ不要、Matter認証 | 1100lm、2500〜6500K+カラー | 調光器具非対応 |
| Tapo L530E | 電球・E26 | Wi-Fi(2.4GHz)、ハブ不要 | 806lm、2500〜6500K+カラー | 調光器具非対応 |
| Philips Hue(電球+ブリッジ) | 電球など | Bluetooth、またはZigbee+ブリッジ | 製品により異なる | Bluetoothは最大10個、ブリッジで最大50個 |
| SwitchBot シーリングライト | シーリング(6・8畳) | Wi-Fi+Bluetooth、ハブ不要 | 6畳用3500lm、2700〜6500K | プロ版のみ赤外線リモコン機能 |
SwitchBotのスマート電球は公式ストアで税込1,980円(2026年10月22日時点の値引き前価格)で、1個から気軽に試せる価格帯です。TapoはMatter対応のL535Eと非対応のL530Eがあり、ホームアプリなどにまとめたいならL535Eが候補になります。Hueは製品数が多く価格も上がりますが、ブリッジを中心に照明・センサー・スイッチを組み合わせる拡張性が強みです。
少し変わったところでは、SIMを内蔵して点灯の有無を離れた家族に知らせる見守り用の電球Hello Lightのような製品もあります(販売状況はリンク先で確認してください)。
まとめ:あなたに合うスマート照明の始め方
スマート照明選びは、製品の比較より先に「その照明は電球か、シーリングライトか」を見るところから始まります。電球なら口金、調光器、使えない器具、壁スイッチの4点を確かめ、通信方式は数と使い方で選ぶ。Matterは便利な共通語ですが、細かな機能はメーカーのアプリに残ることが多い、と覚えておくと期待とのずれが少なくなります。
迷ったら、こう考えてみてください。デスクライトやスタンドで色や明るさを遊びたい人は、Wi-Fiのスマート電球を1個から。リモコン付きのシーリングライトをそのまま使いたい人は、照明を買い替えずにスマートリモコンから。家じゅうの照明をそろえて演出まで凝りたい人は、ブリッジ方式のHueのようなシステムが向いています。
照明以外の家電の電源も自動化したいならスマートプラグの記事へ、机の手元の明かりを整えたいならモニターライトの選び方へ進んでみてください。
Sources
- SwitchBot「SwitchBot スマート電球 E26」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- SwitchBot「スマート電球 取扱説明書」(PDF) (2026-10-22確認、2026-10-23再読)(新しいタブで開きます)
- SwitchBot「SwitchBot シーリングライト」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- SwitchBot「Matterとは?対応状況」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- SwitchBot「SwitchBot ボット」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- TP-Link「Tapo L535E」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- TP-Link「Tapo L530E」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- Philips Hue「Hue の仕組み」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- Philips Hue「始めましょう」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- Philips Hue「Hue ブリッジ」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- Philips Hue「Hue Bridge Pro」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- パナソニック「シーリングライトの取り付け方法」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- パナソニック「おめざめモード・るすばんタイマー・おまかせモード・おやすみタイマー」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- パナソニック「LED電球・蛍光灯」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- e-Gov法令検索「電気工事士法」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
- e-Gov法令検索「電気工事士法施行令」 (2026-10-22確認)(新しいタブで開きます)
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